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ジューンブライド 発刊

令和最初の梅雨は
日本らしいしっとりとした雨が続きました

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梅雨空の下 美しく咲く紫陽花を巡りながら
リアルの森本さんと思い出のトモくんの間にたゆたう
わたくしの物語<ジューンブライド>が
8月の上旬に発売されることになりました

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少し蒸す天気のはずなのに
思い出は吹雪の中

初めてご一緒する弟のような
森本さんには気づかれないと
思っていたのに・・・

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淑やかな彩の中で出逢い逢瀬を重ねる男性との
初めてのお別れの話でもあります

よろしければ電子書籍でご覧になってみてください


明けましておめでとうございます

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「明けない夜はない」とあの人は言った
「本当にそうかしら」心の中でつぶやきながら
広い背中を見送ったのはいつの日だろうか

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それでも夜は明ける
煌々とした日差しを投げかけながら
側に暖かな広い背中はいなくとも

あけましておめでとうございます
皆様のご多幸を心よりお祈り申し上げます

秋の気配

都心では
まだ半袖を仕舞うことをためらう日差しが
思い出したように繰り返される頃

青く澄んだ湖にもう一度向かう機会が訪れた

前回はあの男性とご一緒だった
今回は一人でほんの数時間だけの自由時間



岸辺に立つと耳元に
先日聴いたピアノの白鳥の湖がリフレインする

悪魔から昼は白鳥・夜だけ人の姿になる
呪いをかけられた王女と侍女たちが
ここにひっそりと羽を休めているのかもしれない

現実にはありえない景色
でもどこよりもここに相応しい

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青い湖面から朝の陽がキラリと目を射る
もうビジネスの時間が近い

まもなく雪に閉ざされるこの土地を
また訪れたいと思う

車に向かいながら大きく深呼吸をした

酷暑も過ぎて

最高気温が体温と近い値を繰り返す日々がようやくと過ぎた夜
風鈴の涼やかな音色を聴きながら
夏の夜の華やかな祭典の思い出を繰る余裕が出来たきがする



贅沢すぎる彩
惜しみなくあげられる尺玉
身体の奥を揺さぶる火薬の音色

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「世界中の人の命を奪う爆弾に使われた爆薬が花火になれば
       このように美しい時間を多くの人と共有できるのに」
そう繰り返されるアナウンスの声にふと涙してしまうのは
美しすぎる一瞬の景色のせいだけではなかった

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きらびやかなエンディング
人々が笑いさざめきながら帰路につく
わたくしの隣で何も聞かずにずっと花火を見つめてくれた男性に
心を委ねて優しい風の吹く川辺の道を辿った

北の国では

昨日まではこの街らしくない梅雨空だったという
今朝も町は晴れていたのに
山の中腹には濃い霧が立ち込めていた

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「出来れば静かなラベンダー畑が見たいけど無理かしら」
いつも控え目なあの女性のリクエストだからこそ
ぜひ応えてあげたくなった

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そもそもは新しいホテルの竣工式があったからというのが
この街に来た理由だった
「7月の中旬はラベンダーのハイシーズンですから
    よろしければどなたかとご一緒にいかがですか?」
ホテルの支配人の一言でこの女性を連れてくることを決めた

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「人のいないラベンダー畑は早朝しかないですね」
予約をしたタクシーのドライバーはそう言った
「何時にスタートすればいい?」
「午前4時ですね」
なので、昨夜はあの女性とはキスしか交わしていない
ラベンダーの香りのシーツはだから一層悩ましかった

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「霧がなければもっと良かったですね」
「ううん こんな景色きっと二度と見ることができないもの」
俺の隣でこの女性は静かに首を横に振る
「霧に包まれて香りを纏っているようだわ」
白い肩にラベンダーの薄いストールを見た気がする

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揺れる花穂
飛び交う虫たち
密やかなここだけの交歓
肩を引き寄せたくなったが
それ以上を我慢する自信が今はない

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「ショップは開いて・・・いるわけがないわね
                  ごめんなさい」
「いいえ 気に入ったのなら
              後でまた来ましょう」
思い出以上のものを欲しがったことがないこの女性に
何をプレゼントしようか・・・今から楽しみになった