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初雪 79

「シャツを脱がせていただきます」
喘ぎに揺れる乳房から口を離すと、望月さんはベッドサイドで白のシャツを無造作に脱ぎ捨てました。
「もうぽっかりと口を開けてますよ。祥子さんのアナル」
美貴さんの指がゆっくりと引き抜かれました。
「ぁぁ・・はぁぁぁ・・」
「いつもながら祥子さんは嗜みがいい」
「やぁ・ぁぁ・・」 
長時間の指戯で、手首までもローションでぬとぬとになった左手を美貴さんはタオルで拭います。白いタオルに茶の汚卑が付着することはありません。透明なローションはそのまま白い濁りだけを加えていただけでした。

「石塚さん、そろそろ体勢を変えませんか?」
「あぁ そうだな。祥子さんの愛液で唇がふやけそうだ」
絶頂で力の抜けた膝のせいで、石塚さんの顔に落ちかけていた腰に手を掛けると持ち上げ・・・わたくしの身体をご自分の上から除けたのです。
長く続いた淫らな脱衣ゲームの快楽で、わたくしはベッドの上にくったりと伏せてしまいました。

それでも・・・まだ終わりにはならないのです。

「さて、お留守番のご褒美を祥子さんに頂かなくてはなりませんね」
いつの間にか山崎さんだけでなく、美貴さんも石塚さんも・・・下着を取り去っていました。望月さんが身に着けている、白のボトムスだけが眼をひきます。
「焦らされましたからね、祥子さんには。さぁ こちらです」
「ぃやぁ・・・」
わたくしが焦らしていたのでは・・・ありません。こんなゲームを仕掛けたのはこの方達なのですから。
羞恥の言葉に身じろぎをしたわたくしの手を引き、美貴さんはベッドエンドに頭を向ける獣の姿勢を取らせたのです。
「・・ん・・ぁ・・」
身体はまだ完全に力を取り戻していたわけではありません。 
しっかり支え切ることができず・・・白い腰を落としてしまいました。
「ちゃんと手を突いて、そうです」 
パシっ・・・美貴さんのスパンキングが白いヒップに飛びます。 
「ひぃっ・・・」
そのスパンキングの力にさえ、わたくしの身体は揺れました。
「祥子さんにいまはその体勢は辛そうですね。僕が支えてあげますよ」
山崎さんはそう仰るとベッドに上がられたのです。
一度わたくしの身体を窓よりに押しやると、先ほどの石塚さんとは逆にベッドエンドに腰が来る様に横たわって・・・まるで69のように再びよろける身体を山崎さんの上に導いたのです。
「そう、これで辛くなったら僕の上に伏せてくれていいですからね」
掛けてくださる言葉は優しくとも・・・山崎さんはすぐにそのままわたくしの花びらにその口を近づけていったのです。

「あぁぁ・・・」
「しょうがないですね。せっかく祥子さんを独り占めできると思っていたのに。後でお仕置きですよ」
パシッ・・ 美貴さんはわたくしの腰にまたスパンキングを重ねたのです。
「せっかく祥子さんが辛くない様に拡張したんです。元に戻らないうちに楽しませてもらいますよ」
にゅるぅ・・たっぷりとローションをまぶした美貴さんの、あまり太くない先端が先ほどまで3本の指を飲み込んでいたアナルに・・・入り込んでくるのです。
「ぁ・・ぁぁぁ・・ぁぁあああ」
「そう、息を吐いて力を抜くんです。ん、もう少し。もっと力を抜いて!!ああ、これでかりまですっぽり納まりましたよ」
美貴さんの塊はこの方達の中で最も長く先が細めなのです。姫菊を犯すためにあるかのような形状をしておりました。でもそれは先端だけのこと、中程からは次第に太くなって先ほどの言葉のように指3本以上の圧迫感をもたらすのです。

「ゃぁ・・ぁ・・だめ・・ぇぇぇ」
アナルを犯されるとき、わたくしの喘ぎはオクターブ高く響きます。意識をしているのではなく身体から自然と絞り出させられる・・・そんな声なのです。
事前にどれだけ拡張されていても、本来はただの排泄器官である場所をみしみしと引き延ばされてゆく秘めやかな蕾への恐怖感を、0に出来るものではありません。 
その慄きを、山崎さんの真珠への甘やかな口づけが和らげてくださるのです。

「祥子さん、顔を上げてください。何の為にこの姿勢にしたと思っているのですか」
わたくしの腰に添えていた左手を伸ばすと、美貴さんは乱暴にポニーテールに結われた髪を引くのです。
「ぁあ・・っ・・いやぁぁ・・・」
アナルを美貴さんの塊で犯され、先ほどまで石塚さんがねぶっていた花びら餅を今度は山崎さんにしゃぶりつくされているのです。
身奥の感覚に全ての意識を蹂躙されているわたくしの視野は霞み、焦点を結んではいませんでした。 
「ゆるし・て・・・ぇぇ・・」
目の前に広がる淫媚な曼荼羅が自らの姿だと気づいたとき・・・はしたないことにわたくしは自分でもわかるほどに・・しとどに愛液を溢れさせてしまったのです。

初雪 78

「あぁいい。さあ祥子さん今度は望月くんの番ですよ。またあとでゆっくりと味わせてあげますからね」
わたくしの唇にとろん・・と新たに溢れ出た温かい体液を塗り付けると、山崎さんはゆっくりと口元から塊を引いたのです。
山崎さんはベッドから降りて中途半端だったボクサーパンツを脱ぐと、ベッドのわたくしの隣に改めて上り・・・わたくしの前に望月さんを導きました。

「祥子様・・・」
3人の男性に同時に愛撫され喘ぎ続ける淫らな姿を、初めて彼は目の当たりにしたのです。彼の表情には苦悩が表れていましたが、同時に身体はむっくりと欲望に満ちたシルエットを示していたのです。

「ぁぁあああ・・・やめて・・」
左側に座った、山崎さんがわたくしの敏感な乳首を口に含んだのです。
ちゅぷ・・ 美貴さんの指が引き抜かれました。
「祥子さん、望月の服を脱がせますか?」
新たなローションを足した指が姫菊に添えられます。
「おねがい・・もう・・・だめ」
ちゅぅぅ・・・ 指がゆっくりと・・ひねりこむように・・だめ・・あぁ3本も・・・
「みたいですね。こんなに身体が蕩けてるんですからね」
後から圧倒的な質感がわたくしの胎内を犯してゆくのです。
「やぁぁぁ・・・」
石塚さんは舌を堅くすると花びらの内側を奥まで抉ってゆきます。
「ほら、ずっぽりと全部飲み込みましたよ」
美貴さんの3本の指がわたくしのアナルに納められてしまったのです。
指の付け根まで入るとゆっくりと出し入れをはじめました。
「あっ・・あぁ・・」
「祥子さん。このままで望月を脱がせるのと、祥子さんが一回逝く毎に望月が1枚脱ぐのとどちらがいいですか?」
わたくしの姫菊はすべての皺が伸ばされ、つるつるとすべらかできゅっと締まる肉の輪に変わっておりました。
「どちら・・も・・あっ・・だ・めぇ・ぇぇ」
広がった表面積の分だけ・・・本来はありえない排泄器官で、わたくしは淫楽をより深く感じていたのです。そして快感を与える場所は・・・入り口だけではなかったのです。
内臓を直接触れられる感覚は、蜜壷よりも敏感なのです。3本の指先がはっきりとわかります。そして時折蜜壷の中を蠢く石塚さんの舌の動きとあいまって・・・どうしようもないほどの切なさを送り込んでゆくのです。

「祥子さんは決められないみたいですね。望月はどうしたい?」
「・・・」
わたくしの瞳を覗き込む望月さんは、一瞬どちらも選べない様でした。
ここで4人で・・ではなくこの場からわたくしを連れ去りたい・・・と彼の表情は語っていました。
「どうした」
「いえ、私も祥子様に触れてもよろしいですか?」
「もちろんだよ」
山崎さんが舌先で捏ね回していた乳首から口を離して・・・口添えをしたのです。
「ありがとうございます。でしたら祥子様が逝かれるほうを選ばせていただきます」
「だぁ・・ぁあ・・め・ぇぇ・」
望月さんはベッドエンドに回り込み美貴さんの隣にポジションを占めると・・・右の乳首を含んだのです。

「もう逝きそうなんだろう。愛液の味がどんどん濃くなってるよ」
花びら餅・・・剃毛されたばかりのわたくしの秘めた狭間を・・・を味わい続ける石塚さんまでもが辱めるために淫らな変化を言葉にするのです。
「はぁぁ・・ぁぁ・・やぁ・・」
「そんなに締め付けたら指がおかしくなってしまいますよ」
美貴さんは3本の指の中程に改めてローションを垂らすと、動きを早めていったのです。
「祥子様、逝ってください」
甘噛みとはもう言えないほどの強さで、わたくしの左右の乳首が同時に責め上げられたのです。

「あぁぁぁぁぁ・・ぃくぅぅ・・・」
4人の男性の指と唇で・・・わたくしはとうとう・・・達してしまったのです。

初雪 77

山崎さんのピンタックのシャツは、本格的なドレスシャツでした。
白蝶貝のカフスはシルバーと天然の蝶貝で出来たものですし、同じ素材の飾り釦がシャツのフロントに3つ並んでいたのです。
小さくて精巧なつくりは、本物の証でした。そして、普通の釦のように簡単には外せないことも事実だっったのです。
ほんの僅かも体勢を崩せないことをご存知の山崎さんは、わたくしの手元までシャツの手首を持って来てくださったのです。
「んん・・ぁん・・」
喘ぎと太ももの狭間から送り込まれる快感を、下唇を噛み締めて堪えます。
淫楽に震える指で、ようやく手首のカフスを外しました。

「あぁぁ・・ゆるし・・て・・」
じゅる・・ちゅるる・・・ 石塚さんがはしたない音を立てて真珠を吸い上げるのです。わたくしは唯一自由になる上体を、跳ねる様に反らしてしまいました。
「祥子さんの愛液は何度味わってもいいね。それにこの香り、たまらないよ」
酔いを含んだ熱い息がわたくしの花びらに直接吹き付け、くぐもった石塚さんの声がわたくしの羞恥を煽るのです。彼のトランクスの前は・・・彼の言葉の通りきっかりと昂りを示したままのようでした。
「わかりますがもう少し優しくしてください。祥子さんが感じ過ぎて、僕の指がちぎれそうでしたよ」
石塚さんに抗議する形を借りた、美貴さんの責めの言葉が追い打ちを掛けるのです。

「いじ・・わ・るぅ・・・」
山崎さんが導き出した理性を、あと少しで飛ばしてしまいかねません。
「本当にいじわるですよね、二人とも。」
山崎さんは1つ目の飾り釦をわたくしの手元に届く様に、ベッドに片脚を載せて上体を寄せてくださいました。
「・・ぁ・・んぁぁ・・・」
ひとつめ・・・2つめ・・そして・・・3つめ。
4つめからの釦はシャツの裾を引き上げる様にして外させていただきました。
「ちょっと待ってくださいね」
タキシードのホワイトパンツの前にわたくしの手が届きやすいようにと・・・不安定なベッドの端に・・・とうとう山崎さんは上がってくださったのです。
「・・ん・・おそれいります・・」
わたくしは目の前のウエストに手を伸ばし・・・ファスナーまでを引き下げたのです。
「祥子さんの手で脱がせてください」
奥釦を外すとゆっくりと引き下ろしました。
「うれしいですね。シャツの釦はもういいですから、僕のボクサーパンツを脱がせてもらいましょうか」
純白のボクサーパンツの中心はすでに盛り上がり・・・先走りの沁みまでも付いておりました。わたくしは誘われるように・・その濡れた部分に指を這わせてしまったのです。
「恥ずかしいですよ。とても我慢できませんでした。祥子さんがマリエを脱がされて、キスマークを一つ加えられる度に大きくなってしまったんです。昼間あんなに激しくしたのに、まるで20代のころみたいですよ」
指にはっきりとまとわりついた男性の体液の感触に、はっとして指を引きほほを染めたわたくしの戸惑いを見透かすように、山崎さんは率直にお話をしてくださったのです。
「・・やぁ・・ん・・」 
「もう ほら、はみ出してしまいました。早く脱がせてください」
言葉通り大きな山崎さんの塊は、先端をボクサーパンツのウエストから覗かせていたのです。
「・・んぁ・・お・っき・い・・」
CKのロゴが浮くウエストゴムに手を掛けて、先ほどよりももっとゆっくり・・・引き下ろしていったのです。
40代の男性とは思えない角度で立ち上がった塊は、素直にボクサーパンツの中から姿を現しました。

かがむことのできないわたくしは、膝近くまでしかボクサーパンツを引き下ろせませんでした。
そのかわりに・・吸い寄せられる様に、山崎さんの新たな滴を浮き上がらせた塊の先端に唇を沿わせたのです。
「ん。祥子さん、嬉しいことを。そうです。そう ああ いい」
完全に昂っている山崎さんの大きな塊は、わたくしの口腔には収まり切りません。
舌先でたっぷりと濡らした唇と舌先で、先端から裏側の合わせ目へと・・・啄み舐めあげたのです。
「はぁっ・・・あぁ・・ん・・・」
その様子を眺めていた美貴さんは、2本の指をV字にゆっくりと・・・後の蕾の中で開いてゆくのです。
「やぁ・・っんくぅ・・」
次々と溢れていた愛液を舐めとっていた石塚さんの舌は、明らかな意志を持って右へ左へと・・・舞い・・わたくしを翻弄したのです。

初雪 76

肌が透けるレースのドレスだけを素肌に着せられて愛撫され、ゲームのように、そのドレスを男性の方達の手で一寸刻みに剥き下ろされたのです。
その上、今度はなに一つ身につけることを許されない姿で、4人の男性の服をお一人ずつ脱がしてゆく事を命じられたのです。それもただ、てきぱきと済ませてはくださらないのです。最初の美貴さんの時は、4人の男性に視姦されたまま手を使わずにパンツのファスナーを引き下ろさせられました。お二人めの石塚さんをいまの姿にする間は、美貴さんの指が後の羞恥の蕾を内側まで・・・嬲っていたのですから。

「さぁ、このままで今度は山崎の着替えを手伝ってあげてください」
そのひと言を口にすると、石塚さんは逃げようとするわたくしの腰を引き寄せて、唇を濡れ光る真珠に押しあて啄みはじめました。
「あぁぁっ・・・」
浴室で望月さんに同じことをされたときよりも、数段わたくしの身体は敏感になっていたのです。石塚さんの唇が触れただけで・・・腰を彼の顔に落としてしまいそうになったのですから。
 
「わかってますよ。今度はちゃんと山崎が協力的に動いてくれますから大丈夫です」
美貴さんの言葉通り、山崎さんは動けなくなってしまったわたくしの手元まで、手首を差し出してくださったのです。
「いゃぁ・・」
ベッドの上でバランスをとりながら、白蝶貝のカフスボタンを外そうとしたわたくしの姫菊を・・・今度は2本に増えた美貴さんの指がやんわりと刺激するのです。
「もうこんなに柔らかくなっているんです。力を抜けば指の2本くらいはちゃんと飲み込めるはずです。それに3本の指で慣らしておかないと、僕のものを受け入れるのは辛いですよ」
わかっています。でも・・わたくしは首を横に振りました。
花びらと真珠を石塚さんにねぶられて・・・同時に美貴さんの指を受け入れるのに・・・山崎さんのカフスを外しながらなんてできません。
「おねがい・・助けて・・」
見上げた山崎さんの瞳は身悶えるわたくしを優しく見つめていました。そして・・その視線を今度は問いかけるように美貴さんの方へ投げたのです。
「頼む。僕の指を受け入れる間だけでいい、祥子さんを支えていてくれないか」
美貴さんの言葉は山崎さんへのものでした。
「ええ わかってます。さぁ祥子さん」
山崎さんはその場でわたくしに向かって跪きました。そして、わたくしの両手を彼の肩に導いたのです。わたくしの上体はベッドと平行に伏せられて・・・山崎さんに動けない様に抱きとめられてしまいました。
甘えるように首に腕をまわした・・・そんなわたくしの唇に山崎さんは口づけをいたします。
「ふふ、この体勢がいい。ありがとう」
美貴さんがあらためて・・・ローションを・・・たらすのです。
「ん・・んくぁっ・・」
唇を奪い尽くすようにディープキスをする山崎さんに、姫菊を指2本で押し広げられた衝撃であげた喘ぎは・・・飲み込まれてしまいました。
「くちゅ・・・ん・・ぁぁ」
ちゅく・・・ ちゃぷ・・・ とわたくしの腰でも二つの水音がしていました。
 
「もういいぞ、山崎」 
美貴さんのそのひと言に、ようやく山崎さんの唇が離れたのです。
「もう少し祥子さんの唇を味わっていたかったのに。美貴は、無粋ですね」
ご自分が立ち上がるのに合わせて、わたくしの身体も真っすぐにしてくださいます。胎内に収められた美貴さんの指も、わたくしの姿勢に合わせて・・・微妙に責める角度を変えてゆくのです。
「その白い出で立ちのままで交わったら、濡れやすい祥子さんの溢れる愛液でせっかくのドレススーツを台無しにしてしまうぞ」
「あぁ・・ん・・だめ・・」
先ほどよりも一本増えた指を優しく姫菊を開かせる様にゆっくりと出し入れしながら、美貴さんが言葉責めをつづけるのです。
「山崎がその姿のままで僕たちを黙ってみてられるならいいけどね。あまりゆっくりしていると、祥子さんが蕩けてなにも出来なくなってしまいそうだ」
ずっとわたくしの身体を弄っている美貴さんの指には、淫楽に身を浸し始めた微かな体温の上昇さえも、すでに伝わっているのかもしれません。
「祥子さんを愛せるならタキシードの一着や二着は惜しくありませんよ。それにもうブラックデニムを1本だめにしてますしね。ねえ、祥子さん。」
「いゃぁぁ・・・」
ここに来るまでのはしたない車の中でのことを・・・おっしゃっているのです。
「昼間はずっと服越しにしか祥子さんを抱きしめられませんでしたからね。早く全身でこの肌を味わいたいだけですよ」
空いている左手の指先が首筋をつつっ・・・と這いおりるのです。

「やぁぁ・・・」
太ももの間の石塚さんの舌がまるで見ていた様に、同じタイミングでわたくしの花びらから真珠までを舐めあげます。
「さぁ、まだ望月くんが待ってるんです。早く僕のシャツを脱がせてください」
快楽に悶え俯くわたくしの頬を包むと、ご自分の視線まで引き上げられたのです。
「祥子さん、あなたらしくないですね。もっと毅然として、淫欲になんて負けるんじゃありません」
「・・・はい」
山崎さんのひと言がわたくしの理性に火を点しました。ゆらめく・・・ほんの小さな火でしたが、わたくしは白く蕩けそうになった意識をもう一度しっかりと引き戻したのです。

初雪 75

「・・もう・・少しです」
第三釦までを外し・・第四釦を外すためには、少しかがまなくてはなりません。
「・・あぅっ・・」
上体をかがめた途端に、美貴さんの指が第二関節まで押し入れられたのがわかりました。
「そう、その姿勢のほうが僕はうれしいですよ。少しづつ柔かくなってきてますね。祥子さんのアナル」
左手の中指を差し入れたままで、また少しローションを垂らすのです。
「やさしく・・して・・おねがい・・」
わたくしの手は石塚さんのベルトに掛かっていました。ピンをはずし・・・ウエストを緩め・・・
「はぁぁ・・っ・・だぁめ・ぇぇ・・」
美貴さんがゆっくりと中指を出し入れし始めたのです。一本だけとはいえ第一関節から根元までを・・・ゆっくりと・・奥まで押し入れた指先は、わたくしの胎内をやさしく擦り上げるのです。
「もう少しですよ、祥子さん。美貴みたいにあなたの唇でしてもらえないのが残念だが、僕のファスナーをその白い指で下ろしてください」
石塚さんの塊も次第に堅さを増しているのがわかります。わたくしはスライダーを・・下ろしてゆきました。
ばさぁ・・ 石塚さんのパンツが床に落ちます。片脚づつぬいた白のパンツは、望月さんが受け取りハンガーに掛けます。
わたくしは最後の2つのシャツの釦を外しました。
「最後まで祥子さんの手でお願いしますよ」
わたくしに背を向けた石塚さんのシャツに、手をかけます。
「ぁあ・・ぁぁ・・」
4人の中でも一番背の高い石塚さんのシャツを脱がせるためには、身体を起こし少し伸びをしなくてはならないのです。緊張させたからだの奥の一点を広げるような動きを、それでも美貴さんの指は一瞬たりとも止めてはくださらないのです。
「よく出来ましたね。祥子さん」
わたくしの手の中のシャツを望月さんが取り上げると、石塚さんはわたくしに向き直って淫楽に歪む頬にキスをしてくださったのです。

「次は山崎の番だな」
このままで山崎さんのドレスシャツも・・気が遠くなりそうでした。
「・・はぃ・・ん・・ぁっ・・」
でも、約束通りに終わらせない限りは・・鏡の前の責めは終わらないのです。

突然美貴さんの指が抜かれました。
「祥子さん、少しそちらへ行ってください」
ヘッドボードの方にわたくしは動かされたのです。
なぜ・・という問いを口にする前に、わたくしが先ほどいた場所にライトグレーのトランクスの石塚さんが上ってこられました。
「ここに来てください」
石塚さんが指示されたのは・・・彼の顔の上だったのです。
シャツ姿の山崎さんが立っているほうに頭を向けて仰向けに横たわった石塚さんは、一旦起き上がるとわたくしの腰に手を掛けて引き寄せるのです。
「そんなことできないわ」
男性の顔の上に腰を下ろすなんて・・・
「最初に逢ったときもしてあげたじゃないですか。さぁ」
そういえば・・あの時も・・・。でも・・いや・・。
「僕に祥子さんのきれいな花びら餅を楽しませてください。なんのためにあんな想いまでして剃毛したと思っているんですか。さぁ、早く」
ぐいと右脚を掴まれ・・石塚さんの頭を跨ぐ様に・・・強引に。バランスを崩した上体はベッドサイドに立つ山崎さんが支えてくださったのです。
「おねがい 見ないで・・」
わたくしの・・・茂みを剃り上げられ生まれたままの姿にされた秘め所を・・・とうとう真下から見上げられてしまったのです。

「あぁ 綺麗だ。想像していた通りですね。こんなに丘が高くて・・・奥にきれいな花びらと真珠が・・蜜にまぶされてピンクに光って、ほんとうに花びら餅みたいですよ」 
望月さんと入浴した時に・・・彼の唇で一度上りつめさせられていたのです。
いいえ・・・たとえそれが無くてもこれまでの淫戯はわたくしの身体を反応させるのに充分なものでした。

初雪 74

「祥子さんは石塚さんの服を脱がせてください。手を休めてはいけません」
わたくしの背後に立った美貴さんの指がローションのぬめりを載せて、密やかに奥にある蕾に触れたのです。
「おねがい、ゆるして・・・」
なにも纏うものもないままで、鏡に映されながら男性の衣服を脱がせてゆかなくてはならないのです。その上、後の蕾を嬲られながらなんて・・耐えられません。
「僕たちは恥ずかしがりやなんです。着ていたものを脱いでしまったら祥子さんを愛撫しないではいられません。だから脱がせてもらった順に祥子さんを可愛がってさしあげます」
やわらかく・・中指で・・・姫菊の皺をたどるように・・・
「あぁぁ・・・」 
釦を外すどころではありません。わたくしは石塚さんの手に縋る様に・・・掴まっていたのです。
「早く石塚さんのシャツの釦を外してください、祥子さん。身体と同じに素直になったらいかがですか?」
幾度もローションをまぶして指を少しずつ・・・中心に沈めてゆきます。
「あっ・・・あぁ、だめぇ」
美貴さんがご一緒なのです。いつかはこんな仕打ちに会うことは覚悟していました。それでも・・・皆さんが同時に愛してくださるお時間の中でのことだと思っていたのです。
美貴さん以外の方のシャツの釦を外しながらなんて、想像してもいませんでした。
ただでさえ 本来は性愛の対象ですらありえない排泄器官です。
じっと身を任せていても身悶えしてしまうほどの感覚を与えてくる場所なのです。
わたくしは石塚さんの手にすがるのが精一杯でした。
 
「そうしていてもいいですが、祥子さん。全員を脱がせない限り祥子さんへの責めは終わりませんよ。明日の朝までだって、いえ明日中でも4人で愛してあげます。帰るのを一日延ばせばいいだけですから」
「ああ、祥子さんとなら2日延ばしてもいいぞ。僕は4日に東京に居られればいいんだからな」
「ええ、うちの会社も4日が仕事始めです。明後日は取引先が挨拶に来ますが、父がいますからね。いいですよ、祥子さんと過ごせるなら」
「ぁあ・・・だめぇぇ・・・」
視線の端で望月さんまでもが頷いているのです。美貴さんがここに居る以上、彼もここに居るのが仕事だからです。
「皆こう言っていますよ、祥子さん。それじゃあと2日滞在を伸ばしましょうか。望月、結城くんのいるホテルに彼女の滞在もあと2日延ばす様に電話をしてくれ」
美貴さんはわたくしの身体に中指の第一関節までを埋め込んだままで、望月さんにこんな指示までなさるのです。
「・・だ・・めぇ・・っ・・いたし・・ますぅ・・」
この方達と過ごす時間が伸びることがいやなのではありません。この方達にあと2日も責められ続けたら・・・わたくしは淫らに逝かされ続けて、身も根も尽き果ててしまいそうだったからです。

ようやく石塚さんの左手のカフスの釦を外しました。
「もっと身体の力を抜いてください。そんなに締め付けたら僕の指すら動かせなくなってしまいます」
姫菊の中に差し入れた指を、ゆっくりとまわすのです。
「はぁ・・ぁぁ・・ん・・」
力を抜きたくても腰と指先に神経を分断されて、わたくしは身体に自然と身体をこわばらせてしまいます。
「石塚さん、祥子さんの身体を支えてあげてくれますか?」
「ああ」
両手のカフスを外したわたくしの身体を、石塚さんは抱きしめるように包み込んでくださいました。夫の胸に抱かれたままで、シャツの釦をひとつずつはずしてゆく甘えた年若い妻のように。
 「ん・・くっ・・ゃぁ・・」
アナルの刺激でわたくしはもう幾度も身体をひくつかせておりました。その度に乳房はたゆ・・ん・・と揺れ、翳りのない白い下腹も柔らかな太ももも微かに慄くのです。
石塚さんの白いシャツの胴に擦られる乳首も、くっきりと立ち上がったままでした。
「なかなか釦が外せませんか?」
スタンドカラーのシャツは第一釦から7つ、全ての釦がきっちりと留めつけられておりました。
「・・・はぁ・・い・・」
「助けてあげる訳にはいかないからな。頑張ってください、祥子さん。でもいいんですよ ゆっくりで。こうして僕の腕の中に快感に震える祥子さんを抱きとめておける、こんなシチュエーションはなかなか味わえないでしょうからね」
がっしりとした体格の石塚さんは、わたくしのことをびくともしないほどにしっかりと受け止めていてくださっていたのです。

初雪 73

「これ以上は無理ですわ」
跪いたままで、美貴さんを見上げてそう言いました。
頑張っても・・真っ白い上質なウールのパンツを、わたくしの唾液にまみれさせてしまいそうです。
「ん、それじゃファスナーをその唇で下ろしてください。それで許して上げましょう」 
こくん・・と一つ頷くとわたくしは前立ての中に左右に首を振る様にして・・・唇をくぐらせました。
ファスナーのスライダーを前歯で噛むと、一旦上に引き上げてストッパーを外し、それからゆっくりと引き下ろしはじめたのです。

なんでもない時でしたら、そう難しいことではなかったでしょう。
でも、いま美貴さんの身体は確実に昂っていたのです。
盛り上がった塊がファスナーのカーブを一層きつくしているのです。
前歯に力を入れて・・もう一度ぐいと引き下ろしました。それでもやっと1/3ほどスライダーを下ろす事ができただけです。
あと2/3。
手を使わない・・・ということにわたくしは夢中になっておりました。
両手は美貴さんの膝を抱えるように回し・・・その膝で白い乳房をつぶしてしまうほどに上半身を倒し密着させておりました。
鏡に映った後姿は、頭を動かす度にまるで淫らな行為を誘う様に・・・まぁるい腰を揺らしていたのかもしれません。 
目を伏せ、与えられた命令を達成することだけを考えていたわたくしには、美貴さんの視線が、彼の腰に伏せられたわたくしの顔と鏡との間を行き交っていたことには気づいていなかったのです。

「まだですか? 祥子さん」
美貴さんの声に、わたくしはもう一度前歯に力を込ました。
ジィっっっ・・・ 頂きを越えたところで、スライダーは一気に下までおりたのです。
「やっとできましたね。それではもう手を使っていいですよ」 
「はい」
そう言われてはじめてわたくしは、どれだけ自らの身体を美貴さんに預けていたのかを知りました。
「あん、ごめんなさい」
上体を美貴さんの脚から引き離します。
「いえ、楽しませてもらいましたよ、祥子さんの胸の感触。手で楽しむのもいいですが脚でこうして楽しむのも乙なものですね」
「そんな風におっしゃったら・・・いや」
パンツの内釦を外して引き下ろすと、左右の脚をそれぞれ抜いていただきます。
わたくしが入浴していた間、この方達も温泉を楽しまれていたからでしょうか。足元は素足でムートンのスリッパに包まれていました。
「頂戴します」
脇に控えた望月さんが、美貴さんの脱がれたものを受け取ってくださいます。
パンツの中にたくし込まれていたシャツの最後2つの釦を外すと、わたくしは立ち上がって背中に回り、美貴さんのウイングカラーのシャツを肩から脱がせました。

「これでいいですよ。さぁ、次は誰の番ですか?」
白のボクサーショーツだけになった美貴さんの一言に、わたくしは少なからずほっといたしました。この場で男性の下着をこの手で引き下ろせと言われたら・・・やはり躊躇してしまっていたでしょう。
「それじゃ、僕のを脱がせてもらおうかな」
石塚さんがわたくしの手を彼のシャツへと導いたのです。

「祥子さんはこちらにいらしてください」
釦を外そうとしたわたくしは、美貴さんの指示でベッドの上で膝立ちにさせられました。
石塚さんはベッドサイドに立たれ、わたくしはベッドの端に向かって・・・壁面の鏡に丁度横からの姿を晒すような体勢を取らされたのです。
スプリングの効いたマットレスの上で、わたくしが石塚さんのスタンドカラーのシャツの袖口の釦を外そうとした時です。

「・・あっ・・だめ」
真っ白なまぁるい腰の谷間に・・・ローションが垂らされたのです。

初雪 72

「今度は祥子さんに僕たちを脱がせてもらいましょうか」
「えっ・・・」
わたくしがこの姿のままで、男性の方達のお召し物を脱がせなさいと仰るのです。
「祥子さんのドレスは僕たちが脱がせてあげました。だからお返しです」
美貴さんの声は有無を言わせないものでした。
「順番は・・・」
「美貴からでいいよな」
「ええ」
先ほどのゲームであまり出番のなかった美貴さんに、石塚さんが最初の順番を譲ったのです。

「それじゃお願いしましょう」
鏡に映らないように、注意して行えばいいのです。この方達がこの状況を楽しまれている以上、お応えするしかありません。
「はい」
鏡に向かう様に美貴さんが立ちました。かいがいしい妻のように向かい合わせに立つと、すでに3つまで開いているウイングカラーシャツの釦に手を掛けたのです。

「その前に、キスでしょう」
美貴さんはわたくしを抱きしめると、貪るようにディープキスをはじめたのです。
「ん・・ぁ・・・」
逃げられない様に抱きとめた指は、次第に背筋を・・・腰へ降りてゆくのです。
「・・んん・・ぁめぇ・・」
彼の両手は腰の頂きをはしたなく左右に割り・・・昨晩山崎さんに愛撫されただけの・・密やかなすぼまりをへと指を這わせます。
わたくしの背面は、全て鏡に映されておりました。他の方にも開かれた深い谷間の中を見られているのです。
あまりの恥ずかしさに身を捩るようにして、わたくしは美貴さんの破廉恥な手から逃れようといたしました。

「いいのですか、そんな風にして。僕たちは自分で脱いでもいいんです。そのかわり、望月に今度は恥ずかしい姿に縄を掛けさせますよ。それとも祥子さんは、望月の緊縛が気に入ったのですか。また縛ってもらいたいんですか?」
白一色の部屋の中で・・・わたくしだけが赤い縄に縛められる・・そんなことはいやです。
「縛られるのは・・いや。・・・恥ずかしいの。そんなことしないで、おねがい」
新婚の夫に甘える新妻のように、わたくしは美貴さんに訴えたのです。
「ええ、わかってますよ。僕たちがまだきちんと装っている中で、1人そんな姿は恥ずかしいでしょう。さぁシャツから脱がせてください」
まだ男性はみなさんドレスシャツと白のパンツという装いのままなのです。その中で1人裸体を晒すわたくしに、8つの視線はまとわりついていたのです。
「はい・・・失礼いたします」
美貴さんの胸元の釦を外すわたくしに、もう美貴さんはなんの悪戯を仕掛けようともしませんでした。協力的に両手首さえ差し出してくださったのです。

「まってください」
パンツの中にたくし込まれているシャツを引き出そうと、オフホワイトのベルトに手を掛けたときです。
美貴さんがわたくしの手を捉えました。
「なんでしょう」
「今夜も口紅は付けていないんですね。先ほどのキスでわかりました。ここからは手を使わないで脱がさせてください。使っていいのは祥子さんの唇だけです」
「えっ・・」
手を使わずに、革のベルトまできちんとされている男性のウールのパンツを脱がさなくてはならないなんて。わたくしに・・・出来るかしら。
「さぁ お願いします」

わたくしは美貴さんの前に跪きました。
ベルトの端を歯形が付かないように唇で挟み込むと、ゆっくりと解く方向へと押してゆきました。
まだ真新しいのでしょう。革は適度なテンションでそろそろとバックルの中央に撓んでゆきます。
唇で撓みが挟み込めるほどに大きくなったところでバックルの上に顔を動かし、ピンを外すと、残りのベルトを全て唇で引き抜いて・・・ベルトを外しました。

次はパンツのウエストです。前カンを外すように前立てを唇に挟んで引っ張ります。 
洗練されたつくりのパンツは、なかなか上手に前カンを外すことができません。何度も美貴さんの腰に頬をこすり・・パンツに唇を滑らせてから・・ようやく外すことができました。
ところが、さらに内釦があったのです。
加えて手を使わずにこの行為を続けたせいで・・・美貴さんの塊はパンツの前をはちきれんばかりに昂っていたのです。

初雪 71

「キスマークはここだな」
丸い肩先からブラウスの第二釦のあたりまで・・・露になった肌の左の乳房の脇よりの傾斜に2つめのキスマークが付けられます。
「祥子さん、鏡から眼を離してはだめです。望月。次!」

赤が4 青が4。
「失礼いたします」
望月さんはわたくしの右の手首を取り上げると、5つの釦のうちの4つを外しました。そして丁度石塚さんと反対側の右の乳房に控えめに痕を付けたのです。
「ん・・たしかに手首の釦を外さないとな」
石塚さんが妙なところに関心をしています。
「次」

赤が1 青が4
「悪いな。美貴の番がなかなかこないな」
石塚さんはわたくしの右手を取り上げると手首の最後の1つの釦を、次いで左手首の3つの釦を外しました。
キスマークは先ほどご自身が付けられた痕の少し右側へ。
「次」

赤が3 青が4
「待たされましたからね」
美貴さんは手首には眼もくれず、背中の釦を4つ順にウエストまで外してゆきました。半ばまでバストを覆っていたレースをぐいと引き下げたのです。
「あん・・・」
ゆったりとレースに包まれていた乳房がまろびでて・・たふん・・と揺れるのです。その左の乳首のすぐ脇に美貴さんはきつく痕を付けました。
「次」

赤が2 青が2
「美貴は乱暴ですね」
山崎さんはそう仰りながら左手を取ると、残りの2つの釦を外したのです。手首の釦が全て外されたことで、あと10個ほどの釦でこのレースの装いは全て剥ぎ取られる準備が整ったのです。
キスマークは右の乳房の下辺でした。
「次。だめです。眼を反らさないでください、祥子さん」
ゲームの様にして着衣を剥き下ろされることも・・・身体に白い肌に赤い印が散らされてゆくことも・・・羞恥以外の何ものでもありません。なのにその姿を直視しろとまでおっしゃあるのです。

赤が4 青が4
「祥子様、失礼いたします」
望月さんがわたくしの後に回りました。4つの釦を順に外してゆきます。
ドレスにはそれ以上触れずに、わたくしの背中にキスマークを一つ付けたのです。
「次」

赤が1 青が4
「まだ釦があるんだな。脱がすのにこんなに手間がかかるものなのか?山崎。花婿が萎えたりしないか。」
軽口をききながら背中の釦を4つ外しました。
そんなことはないでしょう、石塚さん・・・明るく返す山崎さんの声を背に受けながら、石塚さんは先ほどご自分が付けられたのの隣にもう一つ痕を付けます。
「まるでバラの花束のようだろう」
「次。これで最後かな」

赤が2 青が3
「このドレスを取り去る栄誉は、僕がいただけたんですね」
山崎さんは最後の二つの釦を外すとわたくしの前に回り、両手首から袖を抜き・・・足元にたくし下ろしたドレスの輪からわたくしに出る様に促すのです。
壁一面の鏡の前で・・わたくし1人がとうとう裸身を晒してしまったのです。
「僕のキスマークはここに」
たぐり寄せたドレスを望月さんに渡すと、山崎さんは跪いたままでわたくしの左脚を取り膝に載せます。そして内ももに・・・くっきりと赤い印を残したのです。
「あ・・ん・・」
優しく、でも強い吸引力にわたくしは思わず声を上げてしまいます。
「ほんとうに綺麗に剃り上げられていますね。思わずここにキスマークを付けたくなってしまいましたよ」
「ずるいぞ。山崎」
「わかってますよ、石塚さん。これは石塚さんのリクエストですからね、そんな野暮はしません」

初雪 70

「いけない花嫁だね。ドレスを着たままで逝くなんて」
わたくしの唇から2本の指を引き抜きながら、石塚さんがさらに言葉責めを重ねます。
「や・・ん・・」
後ろ手に捕まえられた震える身体は、彼に支えられていたのです。
「さぁ、ドレスを汚すといけませんから脱がせて上げましょう」
「お願い鏡を閉じて・・・」
部屋全体を映し出す壁一面の鏡は、わたくしの感じ達するはしたない表情までもを映し出してしまうのです。
「だめです。祥子さんもちゃんと自分の姿を見て自、覚していただかないといけませんからね。どれだけあなたの表情が・・姿が・・・僕たちを惑わしているか。今夜はきちんと知ってください」
美貴さんが鏡のわたくしを見つめながらそう宣告するのです。 
別荘には普通ありえない壁一面の鏡。まさか、今日のために用意されたものなのでしょうか・・・
 
「さて、背中に沢山並んだ釦を誰が外すかですね。せっかくだからゲームをしましょう」
美貴さんの言葉に望月さんが2つのダイスを持ってきました。
4面体の赤と青のダイス。
「赤のダイスが釦を外す人を、青のダイスが外す釦の数を表すというのでいかがですか?」
「いいな、それ」
石塚さんが賛成します。
「ということは望月くんも参加できるんですね」
山崎さんも賛成のようです。
「1が石塚さん、2が山崎、3が僕、4が望月。釦を外した人は、一回に一つだけ祥子さんの身体にキスマークを残せるというのがご褒美です」
「えっ・・そんな」
この場でこのドレスを脱がなくてはならないのは仕方ありません。でも、キスマークなんて。
「大丈夫ですよ、祥子さん。あなたが困るような場所には痕は付けません。それともまだ茂みが戻らないうちに、誰かにその身体を楽しませる予定があるのですか?」
「いいえ、そんなこと・・ないです。でも・・・」
「キスマークが消える方が茂みが元にもどるよりもずっと早いはずです。もし他の男性に抱かれるなら、僕たちの存在に嫉妬させてください」
山崎さんまでもがそんな風におっしゃるのです。
「じゃ、このルールでいいですね」
美貴さんの言葉に3人の男性が頷きました。
「はじめましょう」
 
「望月」
「はい」
美貴さんの声に、望月さんがベッドメイクされた白いシーツの上に2つのダイスを放ちます。
音も無く転がったダイスは、赤が2 青が3。
「僕からですね」
山崎さんがハイネックのレースの襟を留めていた3つの釦を外します。そして・・・露になった肩の付け根に1つ・・赤い痕を付けられたのです。
「次」
赤が1 青が2。
「2つだけか」 
広く空いた背中の最初の釦ともう一つを石塚さんが外しました。
「あん・・・」
肩甲骨の下まで緩められたのを確認すると、肩先に留まっていたレースを剥き下ろしたのです。

初雪 69

「もうすこし祥子さんがお淑やかでいてくださればいいんです」
左から美貴さんが、右から山崎さんが・・・レースごしの乳首を嬲るのです。くっきりと立ち上がってゆく敏感な先端を・・・わたくしが淫らなせいだと言わんがばかりに。
「ここをこんなにしなければ、きっと誰にもわかりませんよ」
「あぁん・・・やめて・・・」
石塚さんの手で反り身にされ・・・レースに囚われてたゆゆ・・ん・・と揺れる乳房に8つの視線が集まっていることははっきりとわかります。
「ランジェリーが祥子さんを綺麗に見せるのはわかっていましたが、こうして何もお召しにならない身体にレースを1枚というのも、本当にそそりますね。僕のプレゼントをこんな風に着こなしてくれてうれしいですよ。」
美貴さんと山崎さんの指は、明らかに淫らな意志を持っていました。

このドレスがフェイクだったなら・・・とっくに口戯へと切り替えていたことでしょう。わたくしがいずれ愛する人と出逢った時にこれを着て式をと仰った言葉も、本気のようでした。

「ん・・んぁ・・・」
後に立ってらした石塚さんの腰の昂りが触れたと思った瞬間に、彼の人差し指がわたくしの唇に差し入れられたのです。
「ちゅ・・くぅ・・」
口づけではなく男性の指をまるで性戯のようにねぶる行為を強いたのです。
「だめだよ、眼をつぶっちゃ。ちゃんと自分の姿を正面の鏡で見てごらん。僕たちも鏡の祥子さんを見つめてるんだから」
背中から石塚さんの声が響きます。
「・・ゃ・・くちゅ・・」
口戯をはじめながら羞恥のあまり閉じていた瞳を開けると・・・そこには純白のウエディングドレスのままで、3人の花婿に嬲られ始めた花嫁の姿があったのです。ベールさえ外されず・・サテンのミュールを脱ぐことも許されないず、そのまま贄として貪られる純白の女の姿が。
「・・ん・・ちゃぷ・・」
美貴さんと山崎さんの指先は、繊細に既に知り尽くしているわたくしの淫楽の芽を嬲り続けていました。時折レースごとGカップの乳房を握りつぶすようにして、痛みと快楽を同時に与えさえするのです。
「・・んん・・ぁぁあ・・」
石塚さんの指を付け根まで含まされながらも、わたくしの身体は快感に・・繊細なレースの中で腰を幾度ももじつかせてしまいました。そして、ぴくん・・ぴくん・と慄く身体の反応はその感覚を次第に短くしていったのです。
「身体の反応に綺麗にレースが揺れますね。あのパタンナーの腕はさすがだな。パリのメゾンから引き抜いただけの価値はあったようですよ」
「難しいことはわからないが、花嫁がちょっと震えるだけでこんなにレースが揺れたら・・・招待客を誘惑して困らないか?」
「いいんですよ。招待客はこのレースの動きが花嫁の淫らな快感のせいだとは思いもしないでしょう。感動に震え・夫となる男性へ嫁ぐ喜びに打ち震えていると思うだけです」
「美貴はいいことを言う。魅了するのは花婿だけでいいんです。このドレスはレンタルには出すつもりはありませんからね。買っていただいて一度しか着ないのではもったいないでしょう。こうして夫婦の情熱を掻き立てるために結婚後も使っていただければ・・・高い買い物ではないはずです」
わたくしの身体を嬲り続けながら不埒な会話を交わす3人の腕の中で・・・ 次第に追い込まれていたのです。

単調ともいえる乳房と乳首だけの愛撫と・・・執拗に求め続けられる手指への口戯。
でも、確実にわたくしの身体は反応していったのです。
「祥子さん、逝きますか?」
後にぴったりと寄り添う石塚さんが、耳元で囁きます。
「・・ぁう・・ん・・」
その声に両脇のお二人の愛撫が激しさを増したのです。
感じやすい両の乳房をもみしだかれる快感に、わたくしは身体を反らすと・・・石塚さんの指を吸い立てながら・・・軽く達してしまいました。

初雪 68

わたくしのために用意されたキングサイズのベッドは、いつのまにかベッドカバーが綺麗に剥がれいくつもの枕と真っ白なシーツに覆われていました。
「記念写真を撮りましょう」
美貴さんはそう仰ると望月さんに合図をされたのです。

シャァァァ・・・ わたくしの着物を着付ける時にも開けたカーテンを・・壁一面全て開いたのです。
床から天井まで、まるでもう一つのベッドルームが壁の向こうに存在するように、この部屋を全て映し出していました。
望月さんは三脚を用意すると鏡に向かってカメラをセットなさいました。
「よろしいですか?」
「祥子さん、鏡の中のあなた自身を見つめていてください。まるでベールを付けた本物の花嫁のようですよ」
カシャ・・・ 山崎さんに手を取られた姿で1枚。
「今度はこちらを向いてください」
カシャ・・・ 鏡に背を向ける様に立たされて右に立つ美貴さんに、腰に手をまわされ半分振り返ったところを1枚。
「僕の番だね」
カシャ・・・ 後に立つ石塚さんの手がわたくしの太ももに手を添えて1枚。
「変わってあげるよ。望月くんも撮ってあげよう」
山崎さんがカメラマンと化していた彼に声をかけてあげたのです。
「ありがとうございます」
カメラを山崎さんに預けると、わたくしの前に片膝立ちで跪くのです。
カシャ・・・ 望月さんの差し出した手に、わたくしが上体を倒して右手を重ねたところで1枚。
全ての写真には、その他の3人の男性がそれぞれの白い装いで、悪友の結婚を祝福するかのようにわたくしの後に立ってらっしゃるのです。

「お願い、これ以上のお写真は許して」
この後の・・・全てのはしたない行為を撮られてしまうなんて耐えられません。
この方達のことです。撮ったお写真をなにかに使われる事などないことくらいわかっております。
先ほどの彼らの言葉が真実ならば尚のことでしょう。
だからといって、写真に残されることが許せるわけではなかったんです。
「ええ、僕たちの宝物はこれで十分です。ウエディングドレス姿の祥子さんの写真ですからね」
わたくしのお写真を石塚さんは宝物だと今朝からずっと仰っていました。
「いじわるね、もっと若くて綺麗な方ならお似合いでしょうに。もう」
白いレースはくすみのない白い肌に、柔らかなシルエットは張りのある美しいプロポーションにより一層映えることでしょうに・・・
「このマリエは大人の女性をイメージしてデザインさせたものなんですよ。若い子供のような女の子ではなくてね。祥子さんのような大人の女性を飾るに相応しいクォリティを追求させたものなんです」
山崎さんが新しいブランドの中の一つのコンセプトなんですよ、と教えてくださったのです。
「シルクとパールをこんなにふんだんに使ったマリエは、なかなかに着こなせるものではありません。」
そうだな、と鏡の中の石塚さんが頷いてらっしゃいます。

「それに・・・今夜の祥子さんのようでないと」
美貴さんがドレスの裾を引き上げたのです。
「きゃぁ・・」
「こんな風に美しく着こなしていただけませんからね」
生まれた時のままに、すべすべにされた太もものあわいをレースの額縁の中に晒すのです。
「やめてください」
ふんだんにレースを使ったドレスの裾を両手で押さえました。
「手織りの繊細なレースなのです。その肌を透かす隙間の多さが上質なレースの証です。ほらこんな風に」

marie-01.jpg

レースの解説をするためだと言うように、裾を押さえるために前屈みになったわたくしのレースの隙間に覗く鴇色の先端に触れるのです。
「ぁん・・だめ」
感じやすい乳首への刺激にとっさに身を引いたわたくしの両手を、石塚さんが後で捉えました。
「そう、あの茂みがあったらここから黒いヘアがもじゃもじゃと見えてたんだよ、きっと」
下品な言葉でわたくしを辱めるのです。
「本当でしたらサテンのインナードレスと共にお召しいただくのですが、今夜はせっかくですからね。祥子さんのミルクを溶かした白い素肌に直接纏っていただいたのです」
「ぃやぁ・・」
「さっき僕がきれいに剃り上げたから、いまは言われなければわかりませんよ。ほら鏡の中の祥子さんの姿を見て下さい、とっても似合う」
両手を後ろ手に掴まれたわたくしの姿を、大柄な石塚さんは肩越しに満足げに見つめるのです。

初雪 67

「祥子さん、剃毛の後は傷ついていませんでしたか?」
わたくしの左隣の美貴さんが改まった声でおっしゃいました。
大丈夫です・・・その意を込めてわたくしは首を横に振ったのです。
「よかった」
わたくしに剃刀を当てた石塚さんも・・・そしてずっと冷えた上半身を暖めてくださっていた山崎さんも満足そうに頷かれました。
「酷いことをしたって思ってらっしゃるでしょうね」
美貴さんが続けます。
いいえ・・・もう一度静かに首を横に振ったのです。
羞恥に満ちた形で行われた行為ですが、失ってもいずれ取り戻すことができるものを一時的に取り去られたそれだけのことなのですから。

「僕たち3人は・・・いや、望月を加えると4人か・・・祥子さんに対して本気なんですよ」
望月さんが注ぎ足した冷たいワインを一口召し上がります。
「剃毛してしまえば、祥子さんあなたのことです。決して他の男性にその身を晒すことはないでしょう。僕たちは、あなたを自分だけのものにしたいんです。」
真摯な山崎さんの声が右側から美貴さんの言葉を継いだのです。
「だったら・・・」 
こんな風に3人で嬲るようなこと・・・
「祥子さんがきちんとパートナーを決めるまでと、紳士協定を結んだんです。決して抜け駆けはしない・・と。出来れば・・・こんなこと僕たちがお願い出来ることではないですが、祥子さんには僕たち以外の男性との関係も持って欲しくないんです」
「だから・・・」
気怠げに、でも確たる声で石塚さんが続けます。
「無理矢理でしたがあんな行為をさせてもらったんです。申し訳ありませんでした」
「お気持ちはわかりました。でも・・・」
「ええ、いますぐに答えられなくてあたりまえです。僕たちはあなたに破廉恥なことばかりしてきてますから」
山崎さんがわたくしの右手を取ってすべすべした指を絡めるのです。
「祥子さんの個人的なお付き合いを制限する権利なぞないことも承知しています。あくまで・・・僕たちの気持ちなんです。わかってください」
絡めた指を柔らかく握りしめます。
「本気です。この場で出来れば僕だけのものにして。美貴にも山崎にも望月くんにも指一本触れさせたくない、そのベッドルームに二人きりで籠って朝まで愛したいっていうのが本音なのですよ。祥子さん」
石塚さんの言葉に他の方達もかすかに頷きます。
「それにね、僕たちは祥子さん自身にも魅了されているのですよ。たとえ自分だけのものに出来なくても、いまここにいる仲間にあなたなら加えたいと思っているのです。一緒に過ごした僅かな時間ですが、あなたの見識には敬意を払っているのです。いつか誰かのものになってしまったとしても・・・僕たちが指一本触れることができなくなってしまっても、今度は友人として祥子さんと過ごす時間を持ちたいと願っているのです。」
美貴さんの言葉は静かに、でもしっかりとわたくしの元に届きました。と、同時に・・・一気にこんな想いをぶつけられて・・・わたくしは混乱をしていたのです。
「・・・そんな・・・」
この方達がわたくしと過ごすために用意された時間への心の砕き方には普通でないものを感じておりました。
ただ、どう考えてもこの方達はセクシュアルな対象としてしかわたくしのことを捉えていないのだと思っていたのです。それが・・・こんな風に。

「このレースのマリエは、いつか祥子さんが誰かを選ばれた時にその方との誓いの場で着ていただけたらと思ってプレゼントさせていただいたんですよ」
山崎さんのひと言は、この方達の思いの深さを伝えてきました。
「祥子さん、レースの語源を知っていますか?」
美貴さんがわたくしの手元の空になったグラスを取り上げました。
「いいえ」
「レースの語源は英語のLacier 『しばる』という言葉からだそうですよ」
「えっ」
指を絡められていた右手を山崎さんに捉えられたまま、グラスを持っていた左手を美貴さんに捉えられて、貴腐ワインの香りのキスを重ねられたのです。
「花嫁の心と身体をしばる為に作られた上質で高価なレースが、この純白のウェディングドレスなんです。花嫁はベッドで愛してあげなくてはいけませんね。さぁ」
先ほど望月さんに手を取られて出て来た扉を、美貴さんに連れられてもう一度入ったのです。
4人の男性と一緒に・・・

初雪 66

「失礼いたします」
後に回った望月さんは、わたくしのヒップの谷のはじまるあたりのすぐ上の釦から順に一つずつ・・・繊細なくるみ釦を留めてゆきました。
肩甲骨の真下で一旦手を留めると、今度は首にまわされたハイネックの襟の部分を留めてゆきます。
右に回ると右手首の5つの釦を、次いで左手を取り上げて同様にきっちりと袖の釦を留めたのです。
 
「この姿で過ごさなくてはならないの?」
ほつれかけた髪を直す望月さんに改めて問いかけたのです。
総レースの清楚なマリエ。
花嫁のための清純で犯すべからざる美しい衣装は、インナーに何も身に付けていない・・・ただそれだけのことで、淫らな責めの衣装へと趣きを変えておりました。
「お綺麗です、祥子様。これは山崎様からのプレゼントです。お気に召しましたか?」
確かにこの上なく上質なレースを使用した贅沢なドレスでした。
シルエットもわたくしの年齢に相応しく、華美な装飾のないシンプルなものです。あちこちに施されたパールをちりばめた刺繍も、上品な光沢を際立たせていたのです。きちんと本来の装い方をすれば・・・・ですが。
「・・・ええ」
ランジェリーとインナーのサテンドレスを欠いたいまの姿に、わたくしは白いシャツが似合う望月さんへ戸惑いがちな答えを鏡越しに返しただけでした。
「皆様がお待ちです。」 
わたくしの手を取るとエスコートをするようにドレッシングルームの扉を開け、そしてリビングへともう一つの扉を再び・・・開けたのです。

先ほどまでの享楽の宴の場だったリビングルームは、一転雰囲気を変えておりました。
天井の照明は程よく落とされ、あちこちにキャンドルが美しくともっておりました。低く流れるBGMはモーツァルトの魔笛のようです。
わたくしを包んでいた毛布も赤い縄も・・・そしてシェーバーのセットもなくなり、テーブルの上にはシルバーのアイスペールに入れられた白ワインとバカラのワイングラスだけが並んでおりました。
「やはり、マリエもお似合いですね」
白のピンタックシャツにオフホワイトのダブルのパンツをお召しの山崎さんが、立ち上がってソファーの中央にわたくしを迎えてくださったのです。
「ありがとうございます。素敵なドレスですね」
マリエが本来の衣装と違う趣きを醸し出していることを承知の上でも・・・わたくしは山崎さんに微笑みかけるしかありませんでした。
「今夜の祥子さんには一段と良く似合う」
スタンドカラーの白のシャツに白のコットンでしょうか。カジュアルにドレスダウンした石塚さんが、キッチンからオリーブの盛り合わせを手に戻っていらしたのです。
「乾杯は白のワインだな。望月」
白いウイングカラーのシャツの釦を3つ程開けた美貴さんが、わたくしの隣で望月さんに指示をするのです。
ソムリエナイフを腰ポケットから取り出した望月さんは、昨晩シェフがプレゼントしてくださった白ワインを手際良く開けていったのです。
「シャトー・クリマン、ね」
コック・・コッ・ック・・ 1998年のヴィンテージを記した端正なラベルが望月さんの手元に見えました。甘やかなフランスの貴腐ワインです。
「シェフはよっぽど祥子さんが気に入ったと見える。赤ワインの銘柄はなんだった?」
グラスを鼻先にくゆらせながら美貴さんは望月さんに問いかけます。
「同じ98年のシャトーマルゴーです」
それはとても美味しく手に入れにくい年のワインだったのです。
「これは近いうちにまた祥子さんをお連れしないとうるさそうだぞ」
石塚さんは、貴腐ワインの美しい色をバカラのクリスタルに透かせて楽しんでいました。
「ええ、そうですね」
苦笑しながら美貴さんが改めてグラスを取り上げました。

乾杯・・・目線に上げたグラスを下ろし、唇に流し込んだワインはまさに甘露でした。
「ああ、本当に美味しいですね。シェフは良くわかってる。今夜にぴったりなワインだ」
山崎さんがまた一口、味わうようにグラスを傾けました。
「昨晩の黒いドレスの祥子さんも綺麗だったが、白のドレスの祥子さんもほんとうに綺麗ですね。次は赤・・・いや、最初に逢った時に身に付けてらしたオペラピンクのドレスを僕がプレゼントしますよ。」
石塚さんは先ほどの行為で満足なさったのでしょうか。歌う様に語るとゆったりと1人がけのソファーに背を凭れかけさせたのです。
「このドレスは、やはりマリエだったんですね」
「ええ、今年うちの会社で新たなブランドを作るんですよ。その中で祥子さんに似合いそうなものを選んでみました」
「そんなに大事なもの・・・」
新ブランドを作る為のコストと努力・・・そしてその中でもたぶん上位にはいるほどの出来映えのドレスがどれほどの価値があるのか・・・わたくしには充分にわかっていたのです。
「祥子さんに着ていただけるなら惜しいものなんてありません」
きっと山崎さんが立案したプロジェクトなのでしょう。このクォリティなら成功は間違いない、そう思えました。

初雪 65

「祥子さま」
立ったままのわたくしの太ももの狭間に彼の唇が触れ、露になった花びらへの小高い入り口を彼の舌が割ってゆくのです。
「・・ぁぁあっ・・ん・・」
熱を持った舌先はすぐに真珠をとらえ・・シャワーで流されたばかりの花びらにもう一度蜜を呼び出したのです。
「だめ・・ぇ・・・望月さん・・・」
「祥子様の花びら餅美味しいです。まだ誰も触れていない・・子供のころに帰ったここ・・最初に・・・私の愛撫で・・・逝ってください。私に最初の蜜を飲ませてください」
彼の唇が・・・わたくしの丘をくじり・・・直接に真珠を・・花びらを吸い立てるのです。
「わたくしでは・・逝って・・・くださらなかった・・の・に・・・」
「祥子様は逝くんです。さぁ」
蜜をやさしく掻き出す舌先は幾度も幾度も・・・敏感な真珠をねぶるのです。
「ぁああぁ・・ん・・だ・・め・・もちづき・・さぁ・・ん・・・いっちゃ・・うぅぅ」 両手で彼の頭に縋るようにして・・・わたくしは浴室でも逝き果ててしまったのです。

「申し訳ございません。祥子様」
くったりと力なくくずおれたわたくしにもう一度シャワーを掛けて・・・そしてまた浴槽へと誘ったのです。
わたくしはなんの抵抗もなく、彼に抱かれる様にして浴槽に身を沈めました。
「ありがとうございます。逝ってくださってうれしかった。それに、すべすべでした。さすがに石塚様です。」 
望月さんはつい先ほどまでわたくしの花びらを嬲っていた唇で、わたくしの耳朶へのキスを繰り返すのです。
「いぢわる・・・」
大人になってはじめてはしたない姿にされた場所を・・・他の誰でもない、望月さんに最初に可愛がっていただけたのは嬉しかったのです。でも、その時の身も世もない乱れ方が恥ずかしくてわたくしは拗ねてみせるしかなかったのです。
「その濡れた瞳であれをお召しいただいたら、きっととてもお似合いです」
美肌の湯だと説明された温泉を柔らかなガーゼに含ませると、望月さんは頬を染めたわたくしの顔をゆっくりと拭ってくださったのです。
「温泉で上気した頬とふっくらとした唇。祥子様は素顔のままが一番そそります。」
ちゅ・・・啄むような小鳥のキスを唇に降らせるのです。でもそれはもう先ほどまでの欲情にまみれた行為ではありませんでした。
「みなさんが待ちくたびれてしまいそうです。さぁ・・・上がりましょう」
わたくしを抱えて浴槽を出ると、扉の外に用意したバスタオルを広げ・・・わたくしの身体の水滴を優しく拭ってくださったのです。

胸元にバスタオルを巻き付けると、わたくしを鏡の前に座らせました。
先ほどまで身に着けていたものは、足袋に至るまで全て片付けられておりました。
望月さんは手早くお召し物を身に着けるとあの乱れ箱を手元に引き寄せられたのです。
上を覆っていた薄紅のちりめんを取り去ると、その下にあったのは・・・堆い純白のレースでした。

望月さんはまずわたくしの髪を梳りはじめました。
ポニーテールを作る位置で一つにまとめ、左手で乱れ箱から取り上げた一片のレースで結び止めたのです。たっぷりとした巾のレースは肩先まで垂れて、わたくしに白のベールを付けたような彩りを見せました。
「これをどうぞ」
足元に差し出されたのは白のサテンのミュールのような室内履きでした。3センチほどのヒールの付いた上品なものだったのです。
「立っていただけますか」
差し出された手をとってゆっくりとその場で立ち上がったのです。
「失礼いたします」
「あん・・」
望月さんはわたくしの胸元のバスタオルを取り去ったのです。

「祥子様。こちらに」
次に脚元に広げられたのは夥しい白のレースでした。
優雅な透ける白のリバーレースの輪の中に、わたくしはサテンのルームシューズごと足を踏み入れました。
望月さんがゆるゆると身体の線にそってレースを引き上げてゆきます。

それは足首までのロングドレスになっておりました。
襟元はハイネックに、袖は手首まである長袖のものですのに・・・背中は肩甲骨の下まで開いているのです。
ドレッシングルームの鏡越しに見えたのは、まるでウエディングドレスのような美しい総レースのドレスだったのです。
本来ならサテンのロングキャミソールをインナーに纏うもののはずです。そうしなければ全てのランジェリーの存在を、繊細な花柄を織り出したシルクのレースごしに晒してしまうからです。
いまも本来ならエレガントなレースが・・・わたくしの身体を・・・何も身に纏っていない時以上に淫らに際立たせていたのです。
辛うじてはしたない茂みがないことで・・・もっとも恥ずかしい姿を晒すことはありませんでしたが・・・両の乳房の先端の鴇色の色味だけが羞恥の存在を主張するかのようでした。

初雪 64

「祥子様、お許しください。のぼせてしまいそうです」
軽い・単純なタッチの繰り返しだけ・・・なのに、望月さんの表情には淫楽に耐える苦悶の表情が浮かんでいました。
「のぼせてしまう?もうそんなに暖まったのですか?」
確かに望月さんの身体は、わたくしの背に当たる脚も身体を預けている胸も・・・充分な熱を蓄えていたのです。わたくしはだからといって、彼から指を離すことはいたしませんでした。かわりに刺激を強めるのではなくて・・・やわやわと纏い付かせる様にして塊に指を沿わせていったのです。
「その縁の岩に腰掛けて少し休まれたら?わたくしはもう少し暖まりたいわ」
「そうさせていただきます」
望月さんは立ち上がると、浴槽の縁を構成する岩の一つに腰掛けます。 
彼の目は・・・腰を覆うためのタオルを・・昂った塊を隠すためのタオルを探していました。でもそのタオルは、先ほど彼が浴槽に入って来た場所の床に・・・置かれていたのです。とても手を伸ばしても取り上げることなんてできません。

「なにをなさるんですか。あぁ、ぁ」
わたくしは彼の昂りに・・・自ら顔を伏せたのです。
くぷぅぉ・・・ わたくしの唇より熱い塊を喉奥までゆっくりと飲み込んでゆきました。
ちゅ・・くぅぅ・・・ 濡れた望月さんの茂みに鼻が付くほどに含むと、今度はゆっくりと唇を引くのです。口内では、舌で先ほどまで指で撫でていたように裏筋をなぞりながら。
「あぁ 祥子さま」
塊から離れそうになるわたくしの唇を無意識にでしょうか・・・追いかけるように、腰を突き上げてまいります。
ぺちゅ・・ぺちょ・・ 唾液で濡らした唇を軽く開いて敏感な先端に触れると、そのまま顔を左右に振るのです。わたくしの左手はすでにひんやりとし始めた皺袋にやわやわと触れていました。
「いい 祥子さま。いいです」
岩を掴む望月さんの指に力が入っているようです。視線に入る彼の指の関節が、僅かに白くなっているのです。掛け流しの湯の音が彼の声もわたくしの立てる淫らな音も・・・外には漏らさないようにカムフラージュしてくれました。
ぺろぅっ・・・ぷちゅぅぅ・・・ 右手を塊に沿えると先端をからかりの裏側まで・・・先ほど浴槽の中で指でなぞった様に舌を這わせていったのです。
ちゅぷぅ・・くちゅ・・ 塊はひくひくと震え先端からは・・先走りの滴が滴り、わたくしの唇を濡らすのです。花びらのように開いた唇を添えて・・今度は先端を舌で嬲りながらゆっくりと塊を含み出し入れをはじめたのです。深く・・・時に浅く・・
「なんて 唇なんですか」
望月さんの手がわたくしの頭に添えられたのです。そして遠慮がちに力を加え始めたのです、わたくしを誘導するように。
わたくしの動きにつれて温泉の湯がゆらゆらと揺れるのです。
ちゅぽ・・・ちゅく・・ 温泉ほどに熱い唾液を口内に溜めて、わたくしの舌は幾度もいくども彼の塊の上を舞ったのです。
望月さんの塊が滴らせる粘液はわたくしの唾液と混ぜ合わされ・・・口腔を彼の香りで満たしていくのです。
「あぁ だめです」
唐突に彼の手がわたくしの頭を塊から引き離したのです。

ん・・くっん・・ わたくしは口内に満たされていた液体を飲み込んだのです。
「だめ?」
望月さんへのご褒美のつもりでした。共に入浴することを躊躇うほどの望月さんの淫情を、ふたりきりの時間になら果たしていただけると思ったのです。
そして・・・この行為は彼のためだけではなかったのです。一方的に嬲られ続けていたわたくしの秘めた欲望を満たすためでもありました。だから・・・きっとはしたない表情をしていたに違いありません。
首を傾げて彼を見上げ・・どうしてここで止めなくてはならないの、と眼で問いかけたのです。

「こんなのはいやです」
岩組みの縁から浴槽へと・・・望月さんは身を沈めました。今度はわたくしを横抱きにするようにして。
「お気持ちはうれしいです。このまま祥子様を連れ出して二人きりになれるなら我慢なんてしません。でもこの後・・・ですからこうして祥子様を抱きしめて暖まれるだけで充分なのです」
寄り添う様に・・・耳元に囁くのです。
「祥子様、一つだけわがままを聞いて下さいますか?」
こくん・・と頷いたわたくしの唇は、抱きしめられたままで彼に奪われていったのです。

「お身体を流しましょう」
優しくうっとりと重ね続けた唇を離して、望月さんがわたくしの身体を引き起こしました。
「自分でいたしますわ」
このまま彼に身体に触れられたら・・わたくし・・・
「いえ、させてください」
わたくしを先ほど彼が使っていた洗い場へと連れて行きます。
「そのまま立ってらしてください」
手桶にバラの香りのバスバブルを作り、柔らかなスポンジに取り上げたのです。
わたくしの首筋から暖かな泡をやさしく順に載せてゆく様に・・・スポンジを動かしました。
「ん・・ぁ・ぁ・」
彼の手はわたくしの腕を指先までなぞると、背中を腰の頂まで・・・そして左右の乳房をまぁるく円を描く様に撫でてゆくのです。
「脚を開いてください」
望月さんは先ほどよりもたっぷりと泡を取り上げて・・・わたくしの剃り上げられたばかりの白い丘に優しく触れてゆきました。
「・・ぁっ・・・」
茂みを無くした秘め所は、ふんわりとやさしいその感触さえもダイレクトに伝えるのです。わたくしは左手の甲で唇を被いました。
「沁みますか? 祥子様」
思わず漏れた声に手を止めて、跪いた望月さんがわたくしの顔を見上げます。
「いいえ。あの・・違うの。大丈夫です」
感じてしまって・・・思わず漏れた喘ぎだとは言えませんでした。
「よかったです。すぐ側で見ていたのですが、石塚様の手はほんの僅かも祥子様を傷つけてはいなかったので。知らないところに傷が付いていたのかと思ってしまいました」
望月さんの手はその間もゆっくりと、わたくしの脚へとスポンジを動かしてゆきます。
「石塚様はあのように剛胆に見えて、実はあの方達の中で一番繊細で器用な方なのです。石塚様がなさると仰らなかったら、私が替わりにさせていただいておりました」
わたくしの身体を全て泡で包まれると・・・立ち上がってゆっくりと首筋からシャワーをあてはじめたのです。
背中の側を腰から足首まで・・・そしてわたくしの顔をあおのけて・・肩から両の乳房・・白い腹部へ・・・。
「頬ずりさせていただいてもいいですか?」
跪いて目の前の泡をシャワーで流して・・・遮るもののなくなった太ももの合わせ目から望月さんの視線は動かなくなりました。
「・・いやぁ」
言葉とは裏腹に、わたくしの手は彼の髪を促す様にかき抱いたのです。

オペラピンクのランジェリー/前夜

爽やかな一日の終わりの時間。皆様はいかがお過ごしでらっしゃいますか?

本日、このブログの元になっております<msn/淑やかな彩>が、100、000アクセス目のお客様にお越しいただくことができました。
生まれてはじめてブログを立ち上げて8ヶ月弱。
皆様に支えられてとうとう記念すべき日を迎える事ができました。
「初雪」の連載中ではございますが、とても嬉しくて・・・ここに改めて御礼を申し上げます。

記念に、新たなカテゴリーでのお話をスタートさせていただこうと思います。
「肖像 Profile of Syouko」。
いままで、登場人物の方のプロフィールなどはご紹介いたしましたが、わたくし自身のことはあまりお話していなかったように思います。いままでこちらではご紹介していないわたくしの横顔を、閑話休題のように折りに触れお話させていただきたいと思います。

今回は、<オペラピンクのランジェリー/前夜>。
よろしければどうぞ・・・続きをお楽しみください。

初雪 63

わたくしは掛け湯をすると、そのまま石組みの浴槽へ身を横たえたのです。
ピリッ・・と湯の熱が肌を刺します。思っていた以上に身体が冷えきっていたのだと、その時漸く思い知ったのです。
悦楽と緊張と羞恥に晒され続けていた身体はぐったりとしていました。
暖かい温泉はわたくしをそのまま眠りに誘ってゆきそうです。

「失礼します」
引き戸を開ける音と望月さんの声がいたしました。
腰にタオルを巻いただけの姿で浴室にいらしたのです。彼はそのまま洗い場へと向かいわたくしに背を向けたのです。
先に暖まって・・・と声を掛けるきっかけを失って、わたくしは望月さんの背を見つめながらぼぉっと温泉につかっておりました。
夕食にいただいたお酒はもうほとんど抜けておりました。わたくしの水面から出ている肩先も頬も露になった耳も・・・ほんのり紅に染めさせたのは少し熱い湯温でした。
それに、わたくしを一段と火照らせているのは、先ほどまでの羞恥に満ちた責めと、背を向けたまま同じ浴室にいる望月さんの存在でした

「祥子様。お身体を流させていただきます」
「望月さん?」
浴槽の側にいつのまにか彼が腰を下ろしていました。
わたくしは、うっかりうとうと微睡んでしまっていたようです。彼の声に引き戻された意識はまだぼうっ・・と蕩けておりました。
「さぁ・・・」
差し出された望月さんの手を掴むと、ひんやりと冷たかったのです。
「ね、先にあなたも暖まらなきゃだめです。こんなに冷たいもの」
「でも・・・」
「わたくしと一緒につかるのはいや?それでしたら1人で出て身体を清めてまいります」
わたくしは浴槽の中で腰を上げたのです。
「いえ ・・・あの・・・本当にご一緒してもいいのですか?」
「ええ、望月さんさえよろしければ」
わたくしは心地よく身体を預けていた石組みのアールの中央から腰を浮かたのです。
浮力でぽっかりと浮かび上がった乳房が・・・新たな波紋を温泉の表面に加えてゆきます。
「ありがとうございます。失礼いたします」
腰のタオルを取ると、低い石組みの縁を乗り越えて浴槽に入ってきました。
タオルの下の望月さんの塊は既に半ばまで、昂りを示していたのです。わたくしは・・羞かしさに、ふと視線を逸らしてしまいました。
ざっざぁぁぁ・・・ 掛け流しで浴槽一杯に満たされていた湯は望月さんの分だけ・・・緑がかった石を孔雀色になまめかせて流れてゆきます。

「祥子様。どうぞこちらに」
彼から目を逸らしていたために、無防備に置いていた左手を望月さんに引かれるまで気がつきませんでした。
「なぁに?」
湯の浮力で軽くなったわたくしの身体を、彼の方に引き寄せたのです。そして広げた脚の間に座らせて、背中からすっぽりと抱きとめる様に腕をまわされたのです。
まるで幼い娘や恋人を労るような優しいその姿勢に、わたくしは抗うこと無く彼の腕の中に収まったのです。
「祥子様の耳もまだこんなに冷たいじゃないですか」
両手を湯の中でわたくしの身体にまわし、望月さんは唇で露になっているわたくしの耳朶に触れるのです。
「あん・・・そんなこと・・だめ・・・お耳弱いの」 
「頬も、まだこんなにひんやりです」
望月さんの唇は耳から頬へ・・・そして首筋へゆっくりと這ってゆきます。
「ん・・んん・・そんな悪戯しちゃ・・だ・め・・」 
「私に抱かれているのはお嫌ですか?」
左の首筋に触れると・・今度は右の耳に・・・その間にわたくしの腰に触れていた塊は熱い湯の中でもなお熱く・・・昂りの度合いを高めていたのです。
「・・・ぁん・・いやじゃない・・わ」
わたくしの身体にまわされていただけの手が・・・脇腹に触れ・・・乳房に触れてゆきます。
「よかった。ありがとうございます」
ぎゅっと・・ふいに抱きしめるのです。

「ん・・くるしいわ・・もちづき・さ・・ん」 
「あぁ 失礼いたしました」
微かな声に気づいたように緩められた腕の中で・・・わたくしは右に身体をずらしたのです。丁度望月さんの右の脚に背を預けるように、そして・・・左手の指を彼の塊に触れさせたのです。
「もう・・こんなに」
湯の中でさえ・・・まるでぬめりを纏うかのような熱とひくつきを、揺れる水面の下で触れる指におずおずと伝えてきました。
「ずっと、祥子様のお側にいるとずっとこうなんです。その白い肌を見るだけで」
塊に触れると湯から覗いてしまうわたくしの肩先に唇を押し当てるのです。
「あん・・」
それでもわたくしは、触れている指を離しはしませんでした。
肌に滑る温泉の湯をローションのようにして、触れるか触れないかの間隔で敏感な先端を丹念に中指と薬指の先で辿ってゆきます。
先端からかりに向かって撫で下ろし・・かりの裏側をくすぐって・・・また鈴口まで撫で上げるのです。
裏筋側からゆっくり一周すると、今度は人差し指と中指を添えて・・・裏の合わせ目から付け根に向かって何度も何度も指を上下させるのです。
望月さんの塊はわたくしの指から逃れる様に・・・またより強い刺激を催促するように・・ひくっ・・ひくんと・・湯の中を揺れ動きました。

初雪 62

「やぁぁぁ・・・」
欲望を露に素肌に戻された秘め所を見つめる男性達の視線に、わたくしの身体は反応を止めることができなくなっていました。
「男を惑わす花。僕たちはもうこの花の虜なんですよ、祥子さん」
石塚さんも立ち上がり・・・デジカメのモニターとわたくしを見比べるのです。
「縄を解いた椿の姿の祥子さんも欲しいね」
「はい」
美貴さんの言葉にわたくしの膝の縄を解き・・・両足首の縄をとくと・・・こわばった両脚を引き寄せて・・・テーブルから下ろしてくださったのです。
「申し訳ありません。あまりきつく縛ったつもりはなかったのですが・・・少し赤くなってしまいました」
「いや・・・これも風情があっていいよ」
石塚さんの指が膝上の痕をなぞるのです。
剃毛の間、緊張のあまり弛緩を繰り返した身体は、膝の上下の縄痕と白足袋の上に少しだけ走る縄痕を残していました。
「失礼します」
カシャ・・・カシャ・・・
「すべすべした下腹から脚まで翳りの無い熟した大人の女の白い肌。たまらないね」

「縄を解いて差し上げなさい」
美貴さんのひと言に、望月さんは広げられていた湯文字でわたくしの剃毛済みの腰を覆ったのです。
「祥子さん、おつかれさまでした。身体を暖めるためにも入浴をなさってらしてください。望月も一緒にな」
えっ・・・やはり・・・1人にはしていただけないの。
「ひとりで・・いたします・・・・」
「いえ、支度もありますからね。望月も祥子さんと同じように凍えたままです。それに、彼に一つくらいご褒美をあげてもいいでしょう。ね、祥子さん」
望月さんは雪の中でわたくしを守り続けてくださったのです。
そして今・・・わたくしの胸縄を解くために覆いかぶさってくる彼の下腹には・・すでに昂った塊の感触が・・・ありありとあったのです。
「わかりました」
望月さんが望んでらっしゃるなら・・・。
わたくしの手首の縄を解く望月さんの唇から、安堵のため息が漏れたのがわかりました。
「さぁ、どうぞ」
そう言った美貴さんがわたくしの肩に掛けてくださったのは・・・あの淡青の地に白侘助が描かれた長襦袢でした。
両手で前を掻き寄せて縄痕の付いた身体を覆ったのです。
寒さで凍えたままの身体を縄で縛められ・・・剃刀を当てられて・・・堅くこわばった身体を望月さんは優しく抱き支えて、先ほどのメインベッドルームへと下がりました。

ドアの先にあるベッドにそのまま倒れ込んでしまいたいほどに、わたくしは消耗しておりました。
でも、それは許されないことでした。
なぜなら男性の方達は、今夜まだどなたも満足なさっていなかったからです。こんなになるまで苛まれていても、彼らにとってはまだ前戯の域すら出てはいないのです。
わたくしへの責めは・・・これからでした。

望月さんの引き開けるドレッシングルームの中に入りました。
今日こちらに伺ってすぐに案内された時にはなかったもの・・・乱れ箱に何かが用意されておりました。
「これは?」
望月さんはわたくしを椅子に座らせると脚元に跪いたのです。
「このあとの祥子様のお召し物です」
長襦袢も湯文字も脱がせることなく、まず左足の足袋のコハゼを外したのです。
「申し訳ありません。お疲れなのは承知しているのですが、主もそして他のお二人もとても楽しみになさっているのです」
果物の皮を剥き下ろす様に・・・足袋を脱がせ、右足のコハゼに手を掛けます。
「どんなものなの?」
わたくしの足はようやく素足に戻ったのです。
わたくしの背後に回ると・・・簡単に髪を梳り、鏡の前に置いてあったヘアクリップで濡れないように軽くアップにまとめました。
「それは暖まれてから。まだ私共にお付き合いいただけますか? お辛いようでしたら私から・・・」
差し出された手に縋って・・・立ったわたくしの長襦袢の前を開くと、湯文字の腰紐に手を掛けて・・・望月さんはおっしゃったのです。
「大丈夫です。それに、そんなことを言ったら山崎さんや石塚さんはともかく美貴さんは許してはくださらないでしょう」
彼の手は腰紐を解き・・・立ち上がり様に湯文字を右手で取り去ったのです。

美貴さんは箱根での一夜の代償のように、いままでわたくしに対して他の方よりも一歩下がった立場で接してこられたのです。
事実、昨晩ホテルのメインダイニングでわたくしのお胸で逝かれたあと・・・美貴さんはわたくしにほとんど触れてはいないのです。今日のこちらへの道中もわたくしは山崎さんと石塚さんだけのものでした。
美貴さんだけが深くお持ちになっている嗜好は、まだ一度も満たされていなかったのです。

「ありがとうございます。祥子様」
掛け流しになった浴槽への扉を開けてくださいました。
「今頃はあの方達も温泉を楽しまれている頃でしょう。ほんの一時ですが、ゆっくり暖まってください」
望月さんはわたくしの肩から長襦袢を落とすと、わたくしだけを先に浴室に入れました。
「望月さんは? いらっしゃらないの」
先ほど美貴さんも仰っていたのです。望月さんも一緒に入ってこい、と。
「よろしいんですか? 祥子様。入浴はお1人でと・・以前から言っていらしたので、主はああ言っておりましたが遠慮するつもりでおりました」
無くしたばかりの茂みが恥ずかしくて・・・振り返るようにして問いかけたわたくしに・・・望月さんがほんとうに遠慮がちな答えを返してくださいました。
「暖まらないとだめです。望月さんなら・・・ご一緒してもいいです。いらしてください。」
羞恥に身を震わせながらも、彼の遠慮をはねのけるようにきっぱりと・・・まるで半分命じるように、今の気持ちをそのまま口にいたしました。

一瞬、望月さんが息を飲むような気配が伝わりました。
「ありがとうございます」と彼の声が聞こえてきました。
「すぐに参ります。祥子様もどうぞ少しでも早く暖まってください」
引き戸を締めると、彼の帯を解く音が聞こえてきました。

初雪 61

「祥子さんの剃毛用の道具にはぴったりだろう。品のない道具を使いたくはないからね」
石塚さんは、きめ細やかな泡をたっぷりと載せたブラシを取り上げました。
「あん・・・」
柔らかく暖かな感触がわたくしの丘を覆ってゆきます。
シャリ・・・シャリ・・・ 下腹の端から、カミソリが当てられたのです。
「繊細な場所ですから動かないでください。決して傷つけたりしませんから」
チャプ・・チャプ・・・ 水音が・・・カミソリを洗う湯音がわたくしの足元でいたします。
シャリ・・シャリ・・ そしてまた剃毛が再開されるのです。

「こんなところにほくろがあるのですね。祥子さん」
丘のちょうど右足寄りのところに・・・小さなほくろがあるのは気づいておりました。普段は濃い茂みに隠されて居る場所なので、いままでどなたにも気づかれたことはありません。
「どれ・・・あぁ、かわいいほくろですね。」 
「こんな風にしないと、ずっと知らないままでしたよ。祥子さんの身体にあるほくろのこと。」
「おっしゃらないで・・・」
こんな風に羞恥を煽る言葉を口にされながらも、お二人はカミソリが当てられてからは淫らな悪戯を仕掛ける事も無く・・・わたくしの肩に優しく手を添えてらっしゃいました。
わたくしの両手が自由だったなら、きっとその手を握りしめていてくださったことでしょう。

「・・ん・んん」
次に泡が載せられたのは・・・花びらの両脇です。
シャリ・・シャリ・・・ 片手で押さえながら、右の外側から剃り落してゆかれるのです。
チャプ・・ャプ・・ フゥァ・・・ 柔らかい肌の部分には・・慎重に何度もカミソリを洗い・・泡を重ねてから刃を当ててゆきます。
「望月くん。ちょっと」
石塚さんは側でシェービングソープを用意していた望月さんを呼びます。
小声でなにかを指示すると・・・わたくしの花びらを覆う丘を押し開く指が増えたのです。
「・・や・・だめ」
複雑な場所を綺麗に剃り上げるために・・・望月さんの指までが添えられたのです。
わたくしは思わず身じろぎをしてしまったのです。
「動かないでください、祥子さん。ここを傷つけたら、今夜僕たちはどうしていいか解らなくなってしまう。いいコにしてください。」
山崎さんが優しくわたくしの耳元で囁きます。
花びらの際から・・・後の蕾まで・・・

他の方と比べたことがないのでわたくしには解らないのですが、いま刈り取られている茂みは・・・男性の方達の言葉を借りればきっと豊かなのでしょう。
自分では思いもしない場所にまで走るカミソリの感触から・・・普段の嗜みの無さを指摘されたような恥ずかしさに、身も世もない思いをしておりました。
「これで終わりです」
あたたかいお湯で絞られたタオルを当てられて・・・いままでカミソリが走っていた場所を拭われたのです。

「きれいですよ、祥子さん。まるで蘭の花を見ているようですよ」
息を詰めた様にして剃毛を続けていた石塚さんが、わたくしの花園をこんな言葉で形容するのです。
トレイ一杯の様々な道具を望月さんが持ち去った後で、わたくしの左右にいらしたお二人がわたくしの脚元に回られました。
「ふふ こんなにふっくらと高いんですね、祥子さんの丘は。気持ちいいはずです」
山崎さんの声は、まるで彼のすべすべの手で触れたように・・・剃り上げられたばかりの肌を撫でてゆきます。
「ぁあ・・・おっしゃらないで・・・」
「これで本当に一点の汚れもない紅侘助のような姿になりましたね。緋色と白と・・・薄紅の花びらと、ね」
わたくしの腰回りの湯文字を美貴さんが整えていました。
「望月」
「はい」
カシャ・・・カシャ・・・ カメラを手に望月さんが戻っていらしたのです。
「やめて・・・」
剃毛前の写真を撮られているのです。
初剃毛後のお写真もやはり・・・撮られてしまいました。
「もう 蜜を浮かべてますね、祥子さん。写真に撮られるのは感じますか?」
「いやぁっ・・・違います」
露にされた花びらは、もうほんのわずかな変化も隠すことが出来なくなっていたのです。
チィィ・・・カシャ・・ 「だめぇぇっ・・」
「こうして拡大した写真にすると、本当に蜜を溜めた蘭の花みたいですね」
やはりあれはカメラの望遠機能を使われた音でした。ほんとうに綺麗な薄紅だと・・・山崎さんは改めて恥ずかしいひと言を付け加えるたのです。

初雪 60

「もっと。それではきれいに剃ってあげられないですよ。」
石塚さんの声に、あと15センチずつ両脚を開いたのです。
「みちゃ・・やぁ・・」
カメラと4人の男性の視線が、わたくしの姿態に注がれているのが痛いほどわかります。自分自身の意志で、男性の前で下肢をこれほどまでに広げることなど・・・はじめてのことです。
羞恥はわたくしの身体に、はしたない変化をもたらし始めていました。
「それじゃまだ剃れませんね。こうしてください」
石塚さんと美貴さんの手がわたくしの両足首を掴むと、ローテーブルの角・・・わたくしの腰の左右に白足袋の脚を置いたのです。
「望月!」
「い・・やぁぁ・・」
右足・・そして左足。
足首に縄が掛けられて、その縄がテーブル角から脚にまわされて固定されてゆくのです。そして・・とどめのように、わたくしの膝を曲げられたまま固定するように縄を打たれてしまったのです。
テーブルの上のわたくしの下肢は・・緋の湯文字の上に・・・はしたないM字を描いていました。

「ゆるして・・こんな姿・・ぃやぁ・・」
カシャ・・カシャ・・・ 様々な角度から、わたくしの淫らな姿はフラッシュを浴びせられ記録されてゆくのです。
「ふふ、このまま犯したくなる姿ですね」
わたくしが顔を背けた先・・・右隣にいらした美貴さんは、着物ごしにご自身の昂った塊のシルエットを露にさせて見せつけるようになさるのです。
「せっかく祥子さんが許してくださったのです。もう少しですから我慢しましょう。」
左隣に移られた山崎さんが、美貴さんを諌めます。

「少し熱いですよ」
石塚さんの声の後・・わたくしの茂みの部分に熱く絞られたタオルが当てられました。
そして同じ熱が、左右の首筋と肩口にもひろがったのです。
「震えてますね。まだ寒いですか?」
芯まで温められるような自然のあたたかさを・・・肩から胸元に掛けて動かしながら山崎さんが問いかけます。
「・・・いいえ」
そう口にしながらも、実は身体の芯までとどいた冷気がまだわたくしの身体からは抜け切ってはおりませんでした。辱めと暖炉の炎で火照った肌の中から・・・時折すうぅっと<寒さ>が上ってくるのです。
その冷たさと・・これから行われることへの恐れが、わたくしに小さな震えを与えていたのでしょう。

第二次性徴をみてから・・・はじめて・・・秘められていた茂みを失うのです。
それも複数の男性の手によって。極めて淫らなそのシチュエーションが、最もわたくしを打ち震えさせていたのです。
右と左から腕と肩・・・白い・・縛り上げられた乳房へも、お二人の手で次々とあたたかなタオルが当てられてゆきます。そしてお湯で絞られたタオルが残した濡れあとを、柔らかな乾いたタオルで拭き取り、優しく摩擦されるのです。

「腰を浮かせてください」
石塚さんの手で、茂みのタオルが取られました。
そして・・・わたくしの腰の下にいくつかのクッションが置かれたのです。
「・・あぁ・・」
M字に開かれた脚の中で、腰だけをせり上げるような姿に・・・されてしまったのです。
「動かないでくださいね」
シャキ・・・シャキ・・・シャキ・・・ わたくしの茂みを石塚さんの指が軽く引く感触の後、鋏が動いてゆくのです。
すぐにカミソリを当てられると思っていたのに・・・
「祥子さんが一度も経験がないというのはわかりますよ。このしなやかな毛先・・・そして長さ・・・まるで祥子さんの髪を愛でているときと同じ感触です」
「いや・・ん・・」
決して露にすることのない・・・漆黒の茂みのことを、男性の口で論評されてしまうなんてあまりに恥ずかしすぎます。
「僕はね、祥子さんの髪が大好きなんです。細くて・柔らかいその手触りが。だからもう一つのヘアをこうして任せてもらえるなんて何よりも喜びなんですよ」
「・・ゃぁ・・」
「ありがとう 望月くん」
鋏の音が止まると同時に、石塚さんの手にはクラシックなシェービングセットが渡されていたのです。
穴熊の毛を使った・・オークと真鍮づくりの・・美しく・・そして淫らな目的の為の道具。
カチ・・カチ・・と真鍮のカップに当たるブラシの柄の音に合わせるように、きめ細やかな泡が出来上がってゆきます。
「お洒落な道具じゃないですか。石塚さんは電気シェーバー派でしょうに」
紳士のためのクラシックな嗜みの道具に、美貴さんの目が注がれていました。
「普段はな。朝は慌ただしいからどうしてもね。でも、ここに来る時は急ぐことは何も無い。チューダー様式の別荘でゆったりと朝風呂の時には、こんな道具にも凝ってみたくなるのさ」
「その気持ちは解らないでも無いですね」
山崎さんがおっとりと頷きます。
お二人の手はわたくしの腕と乳房を・・・セクシャルになりすぎないように、彷徨っておりました。

初雪 59

望月さんの手は、わたくしを縛めた時と同じ様に的確にその縄を解いて行きました。
上下に挟み込むように絞り出されていたGカップの乳房が自由になり・・・後ろ手に括られていた両手も間もなく自由になりました。
「ありがとうございます」
わたくしは両手で腰回りに落とされていた毛布を掴むと・・・露なまま冷やされつづけた乳房を改めて覆ったのです。

「祥子さん。こんな目にあわせてしまって申し訳ありませんでした」
美貴さんの表情は真剣でした。
「いいえ」
人心地のついたわたくしは、微笑みで美貴さんの真摯な謝罪に答えました。
「今夜・・・これからの時間を、まだ僕たちと過ごしてくださいますか?」
山崎さんのやさしい声がいたしました。
この方達は・・・本質的にお優しいのです。わたくしの強情が過ぎなければ、こんなことにはならなかったのでしょう。
ご一緒に3日間を過ごすことを承知したのはわたくしです。
「・・・はい」
わたくしはこくり・・と頷いたのです。男性たちの間の空気がほっと和らぎました。
「祥子さん、僕の望みを叶えてくれるんですね」
先ほどまで堅くなっていた石塚さんの声も、いたわりを残しながら・・・優しくそして幽かに欲望を滲ませはじめたのです。
「あなたの口からお願いしてくださる約束でしたね。これからどうされたいのかを、さぁ言ってください」 
こんな恥ずかしいことを自分の口で言わなくてはならないなんて・・・

「どうか、わたくしの・・はしたない・・・茂みを・・綺麗に・・剃り上げてくださいませ」
とぎれとぎれに・・擦れる小声を唇から押し出すのが・・やっとでした。
俯く鼻先も・・・耳朶さえも、赤く染まっていたのは決して寒さに晒されていたからではなかったはずです。
「いいこです。よく承知してくれました」
俯いたままの顔を仰向ける様に・・石塚さんの口づけが、わたくしの頬に首筋に散らされます。
「まだ寒いでしょう。ここでしてさしあげます。横たわってください」 
「あん・・・」
わたくしを覆っていた毛布を奪うのです。
「ここに座ってください」
テーブルの一番リビングよりの短辺を、とんとんと石塚さんが叩きます。暖炉に向かって腰掛けていたわたくしは、そちらに移動しました。
「そう。深く腰をかけて」
「はい」
石塚さんの言葉通り素直に腰掛けました。
ちゅ・・戯れの様に頬に口づけをすると肩に手をかけて・・・ソファーセットのローテーブルにわたくしを横たたのです。木製のテーブルには毛布がかけられていて、ほんのり柔らかな肌触りでわたくしの凍えた背中を受け止めてくれました。
「両手を出してください」
胸を覆う様にクロスしていた手を・・おずおずと差し出しました。なにをなさるのでしょう・・・
「望月くん、頼むよ」 
「いやぁっ・・・」
手のひらを合わせた形に石塚さんにホールドされた手首に、改めて縄が掛けられたのです。
「仰る通りにいたします。おねがい、括らないで・・」 
「動くと危ないですからね。いいコにしていればきつく括ったりしませんよ」
無言のままで縄を止める望月さんの代わりに石塚さんが答えます。
両手は頭上に引き上げられ、左右のテーブルの脚に縄尻を二等辺三角形を描くかのように掛けて・・・止め付けるのです。
Gカップの白い乳房はたゆゆ・・ん・・と引き上げられ、抵抗しようと身悶える度に震えました。
「ほら、こんな風に動いたら繊細な祥子さんの花びらを傷つけてしまうかもしれない。だから言うことを聞いてください」
わたくしの乳房の下に縄が掛けられました。右側に望月さんが左側に山崎さんが膝立ちになりわたくしの身体をテーブルに縛り付けたのです。
「ゆるして・・・」
乳房の上側にも・・横たわって広がるGカップを改めて寄せ上げるかの様に、縄が掛けられました。
「これで大人しくしてられますね」
わたくしの上半身はテーブルに身動きできないように、赤い縄で止めつけられてしまったのです。

「祥子さんの翳りを見せていただきますよ」
「あん・・・」
テーブルの下に落とした足先までを覆っていた深紅の湯文字を、一気に捲り開けられてしまったのです。
この姿勢では・・・わたくしの白い下腹も・・漆黒の茂みも・・・白足袋までもが、足元に立たれた4人の男性の目の前に晒されてしまいました。
「ああ、祥子さん。なんて淫らな姿なんですか」
山崎さんの声が、わたくしをまた一歩羞恥の淵に追いやります。
「緋色とミルクを溶かしたような白い肌と・・・豊かな漆黒のコントラスト。この姿もしばらくは見納めですね」
「祥子さん。それじゃぁ、この姿を写真に残してあげますよ。」 
「やぁっ」
とっさに背けた顔にフラッシュの灯りが反射します。携帯電話などではないのです。望月さんが構えていたのはコンパクトタイプのデジタルカメラでした。
「だめ・・・やめて・・・」
「箱根で祥子さんの姿をあんな風にしか残せなかったことが残念でしかたなかったんです。ですから今回はカメラを用意しました。祥子さんが初めて剃毛される記念の写真ですからね」
美貴さんは淡々と言葉を続けるのです。
「この写真は僕たちだけのものです。信じてください、祥子さんとの時間を他の人間になど与えたりしません」
「でも、昨晩は田口さんにまで・・・」
箱根のあの写真を、昨晩はレストランのグランシェフにまでお見せになっていたのです。
昨晩のことを知らない望月さんの眉がぴくっと動いたのです。
「祥子さんが、あそこまでの姿をお許しになった方だったからですよ」
「そんな・・・」
昨晩ドアを開けて迎え入れた時のわたくしの姿が、3人の主達だけになされたものでないと・・・望月さんに知られてしまったのです。
「今夜の記念の姿は望月が綺麗に撮ってくれます。僕たちの・・なによりの宝物です」
美貴さんは彼の後に立つ望月さんの・・・嫉妬を滲ませた表情に気づかれてはいないようでした。

「祥子さん、脚を開いてください」
石塚さんの声が新たな羞恥のポーズを命じるのです。
わたくしは・・・その場ですうぅっっと肩幅ほどに両脚を開きました。
カシャ・・カシャ・・ その姿にさえフラッシュは焚かれるのです。
「とらない・・で・・おねがい」
わたくしの哀願の言葉など無視されていました。いえ、無視などというものではないでしょう。男性の方達の淫欲をより煽ってしまっていたのですから・・・

初雪 58

窓を叩く望月さんの手が2度振り下ろされるのと、閉ざされた窓が開け放たれたのは同じタイミングでした。
「とにかく、中へ」
そう声を掛けてわたくしを望月さんから受け取って下さったのは、石塚さんのがっしりとした腕でした。
暖められた室内に入ってもわたくしの震えは止まりませんでした。
望月さんも同じだったのでしょう。
青ざめた唇を見つめた美貴さんは、何も仰らずにわたくしを暖炉の前のラグに座らせたのです。あかあかと燃える火が齎してくれる熱を目の前にしてさえ・・・わたくしはまだその暖かさを実感出来ずにいました。
がた・・がた・と・・震える肩に、毛布を掛けしっかりと覆ってくださったのは山崎さんだったのです。

「どれだけ時間が経っていると思っていたんだ。望月」
そもそも脅しのつもりだったのでしょう。ほんの数分・・・それで堪え切れずにわたくしが折れると思っていたのです。美貴さんの声の苛立ちには、自らが振り上げた拳を振り下ろす先を無くした憤りも・・・僅かながら含まれていたのに違いありません。
「どのくらい・・・ですか・・」
冷気だけに囲まれた音のない雪の夜。望月さんと二人きりのその時間はあまりに堪え難く、ほんの数秒にも数十分にも思えていたのです。
「5分になるところだった。今夜は外はマイナス3度だ。祥子さんを君に任せたんだぞ。解ってなかったのか!」
「申し訳ございませんでした。それほど時間が過ぎているとは、思いもしませんでした」
5分・・・零下の外気になにも身につけずに5分。体調が悪ければ発作を起こしかねないぎりぎりの時間だったようです。
美貴さんと望月さんだけでなく、あとのお二人もそのことは熟知なさっていたようです。
解っていたからこその叱責でした。

一頻り叱責をした後で湯気の立つマグカップを差し出した美貴さんの瞳には、ほっとした表情と望月さんへの優しさが表れていました。しっかりと望月さんの手にマグを握らせると、もう一つのマグをわたくしの右側に寄り添う石塚さんに差し出したのです。
「縄を解いてさしあげたいが、望月の手はまだだめでしょう。もう少し我慢してください」
美貴さんはわたくしの頬をあたたかな両手で包むと、よかった・・・とひと言だけ漏らしてその場を立っていかれたのです。
「暖まりますよ」
石塚さんはマグカップから一口含むと凍えるわたくしの唇に・・・口移しされたのです。
それは赤ワインをあたためて蜂蜜とレモンを入れたホットワインでした。
ゆるゆると唇から流し込まれる甘く暖かな滋味を、わたくしはゆっくりと飲み下したのです。
ふた口・・・三口・・・奥歯が鳴るようなわたくしの震えが収まってまいりました。
四口・・・五口・・・頬に首筋に・・・暖炉の炎の暖かさを感じはじめました。
六口・・・七口・・・わたくしの唇に暖かさが戻ってきていたのでしょう。
八口・・・ ようやく大きな暖かなため息がわたくしの唇から漏れたのです。

「ありがとうございます。石塚さん」 
「大丈夫ですか?」
「はい、漸く人心地がつきました」
「良かった。ほっとしましたよ」
心配そうにこわばっていた石塚さんの表情が、人なつこい柔らかな笑いに包まれたのです。
本当に心配してくださっていたことは、口移しで飲まされたワインでわかりました。
ほんの少しの欲望も感じさせること無く、わたくしの身体の熱を取り戻すためだけに無心に行われる・・・行為だったからです。

「望月くん、祥子さんの縄を解いてくれないか」
「はい」
彼はもうとうに回復していたのでしょうか。キッチンの奥から返事が聞こえました。
「さぁここに座ってください」
石塚さんが指差したのは、暖炉の前のソファーセットのローテーブルでした。
そこには毛布が1枚敷かれていたのです。
わたくしはまだしっかりと立ち上がることができませんでした。肩に掛けられた毛布ごと石塚さんに抱かれて・・・テーブルに腰を下ろしたのです。
「失礼いたします」
背後から望月さんの声が聞こえました。肩に掛けられていた毛布を背の中程まで落とすと・・・手首で止められた赤い縄を解きはじめたのです。
「・・ひぃっ・・」 
「申し訳ありません。冷たかったですか?」
彼の指や手はまだ氷の冷たさを残していました。
「いえ、ごめんなさい。続けて・・・解いてください」
アルコールと暖炉の火で急激に暖められたわたくしの身体に、その指の冷たさは彼が自分自身を責めている証のように感じられたのです。

初雪 58

「申し訳ございません。」
そう言う望月さんも羽織すら身に付けていない・・・着物だけの姿でした。防寒のための備えをしているわけではありません。
当然のように、彼の声も寒さに震えていたのです。
「あたためて差し上げることもできないのです。こうしてお話することも、後で主の責めの言い訳にされてしまいかねないのです。どうかお許しください。」
「いい・・え。わたくし・・の方こ・そ・・ごめ・・んなさ・い」
緋色の湯文字だけを纏い両腕を縄で縛められた姿のわたくしは、僅かな時間のうちにもう歯の根が合わなくなっていました。冷たすぎる外気はわたくしを一瞬の内に凍えさせ・・・すぐに体表だけを火照るような熱に包んだのです。
最も皮膚の薄い・・・身体の前面を覆うこともできず、やわらかな脂肪の層で形づくられたGカップの乳房は確実に冷やされて行きました。
せめて両手が自由なら、身体の前面を覆って最も冷えて行く敏感な部分を守れたことでしょう。
後ろ手に縛られた腕は、わたくしの身体を一層厳しく冷気に晒す結果を招きました。
肌の粟立ちは収まらず・・・乳房の先端は快楽ではなく寒さのために、堅く高く凝り立ってゆくのです。
白い肌は見る間に青ざめて・・・赤い縄がくっきりと映えるほどに血の気を引かせていたのです。

「望月くんの表情が切なそうだね。」
リビングの椅子に座り、用意されていた日本酒を注いだぐい飲みを手に石塚さんの視線は、曇りかけた窓硝子を見つめていました。
「あぁ、きっと望月のことだから祥子さんを抱きしめて暖めたくて仕方ないんだ。良かったよ、釘をさしておいて」 
今夜祥子さんをどうやって責めるつもりなのか、大まかな筋書きを美貴さんは彼に話してありました。なぜなら様々な小道具の準備は、全て望月さんに任せていたからです。不安と狼狽を見せる運転手に、祥子さんをフォローはしてもいいが僕たちのすることを妨害することだけは許さない、そうきつく申し付けてあったのです。
「それにしても、まるで今夜の祥子さんの着物の柄のようですね」
山崎さんのひと言で、二人の視線が改めて窓の外に注がれます。
今夜は幸いに月が綺麗な夜でした。
ベランダに降り積もった雪は月明かりに青く輝き、その中に立つ祥子の緋の湯文字はひっそりと咲く侘助の風情でした。縛められた上半身は白い花芯を、側に立つ望月さんの鈍緑の着物は花をかばう様に沿う常緑の葉を思わせたのです。
室内の適度に暖められた空気が窓ガラスを薄くけぶらせ・・・まるで二人を淡雪でおおわれたかのように見せていました。
「祥子さんが簡単にOKするわけはないと思ったが、大丈夫かな。もう3分を超えているぞ」
不安を打ち消す様に、石塚さんが手元に残っていた日本酒をぐぃっと煽るのです。
「そのために望月を一緒に出したんだ。引き際は解っているよ、ほら」
窓硝子の外で、一歩踏み出した望月さんを彼女が見つめていました。
「そろそろかな、毛布と暖かいタオルくらい用意しておきましょう」
椅子を引くと、山崎さんは玄関脇のゲストルームの方へ向かったのです。

「祥子様お願いです。どうか承知なさってください」
望月さんの声は、白い息さえも震えていました。でも彼の若々しく甘い声色が、わたくしをほんのり暖めてくれたのです。
「望月・・さん・まで・・・」
解っていました。このまま外に居ることがどんなに危険なことなのか。
精神力だけで堪えていたのです。
きっと望月さんの身体も芯まで冷えているはずです。なのに、彼自身のことは・・・おくびにも出さないのです。
「私が望んでいる、と言ってもだめですか?」
「あなたが・・・」
そんなことは・・きっとないのです。彼が望んでいるなんて・・・そんなこと。
「はい。お願いです、祥子様のお身体が心配です。どうか承知なさってください」
「そん・・な・・・」
寒さに凍え切った身体はもう限界でした。望月さんの表情を見上げた瞬間、バランスを崩した身体は雪の中に倒れてゆきそうになったのです。
「危ない!!」
駆け寄る望月さんの胸が、わたくしを支えてくれました。
「祥子様、もうよろしいですね。どうか承知してください」
わたくしの肌に触れる大島の絹の冷たさに・・・その胸に顔を埋めたままで頷いたのです。

初雪 57

「仕方ないですね。少し考える時間を差し上げましょう」
美貴さんの声に、望月さんがわたくしの手首の縄を解きにいらっしゃいました。
赤い縄を解き・・・帯揚げを解くと、わたくしの肩から長襦袢を引き下ろしたのです。
「ゆるして・・・」
望月さんは無言でした。彼の手にはロフトから垂れた縄とは別の、もう一本の縄が握られていたのです。
抗うわたくしの手首を後にまわすと重ねて後手にくくり、その縄端を乳房の上下にまわして手首の上で留めるのです。
「ゃあぁぁ・・」
白足袋に緋の湯文字・・・白い上半身に赤い縄・・アップに結い上げた髪さえまるで時代劇の中の囚われたの女人のようにわたくしの姿を見せていたにちがいありません。
こんなはしたない姿のままで、4人の男性の視線に晒されながら<是>の返事をするまで言葉責めをされてしまうのでしょうか。

「どうぞ、これをお履きください」
望月さんが、先ほどわたくしがソファーのところに置いたままだったムートンのスリッパを持っていらっしゃいました。
足袋の前に揃えられ、両手を縛められてバランスのとれない身体を支えられながら右・左・・・と足を通します。
「なぜ・・」
傍らの望月さんを見上げて・・呟くように問いかけたのです。どうしてこの姿にスリッパを履かなくてはならないのか、と。
望月さんはわたくしの問いを聞かなかったかのように・・・主である美貴さんを見つめたままでした。
「もう一度だけ聞きます。祥子さん、僕たちの望みを叶えてくださいませんか?」
わかっています。この方達の誘いにお応えしたのです。それは・・・余程の事以外は彼らの望みを叶えると約束したと同じなのです。
でも、剃毛をされてしまうなんて・・・簡単に頷けることではありませんでした。
「だめです・・・どうかそれだけは許してください」
「仕方ないですね。望月!」
「どうか考え直していただけませんか」
望月さんが思い詰めた様に口にした言葉は、美貴さんに対してのものでした。
「僭越だぞ、望月」
今夜の彼の主はいつにない厳しい表情のままだったのです。

強い叱責の声に、望月さんはわたくしの肩を抱いて、リビングの一面を覆っているカーテンの前まで連れて行きました。
「このままお待ちください」
重厚なカーテンを左右に開き止めると・・・そこは床までの硝子戸でした。
ガラッ・・・その一枚をためらいも無く引き開けます。
「あぁっ・・・」
冷気が露になった素肌を刺すのです。
わたくしの素肌は総毛立ちました。
ウッドデッキのベランダは通路となる部分をのぞき、雪に囲まれていました。
「そこで良く考えてください。望月を付けます。僕たちに剃ってほしくなったら望月にそう言ってください。そうですね、これくらいは許してあげましょう」
美貴さんは手を伸ばすと、わたくしの髪をアップにしていた椿のかんざしを抜き取ったのです。
ばさ・・・わたくしのむき出しの首筋と背の中程までをロングヘアが覆いました。
わたくしたちを取り囲むように、いつの間にか他のお二人もいらして開け放たれた窓に向かって立ちはだかっていたのです。
「素直になれない貴女の場所はそこです、祥子さん」
あまりの寒さに怯える表情のわたくしを、冷酷にも連れ出すのです。後を望月さんがついてきます。
「お願い、望月さんは・・・許してあげて」
零下の外気にわたくしの肌は粟立ち・声は身体とともに震えます。後ろ手に縛められた腕を掴む美貴さんが気づかないはずはありません。
「こんな時に望月の心配ですか。それなら素直にここで承知なさい」
「いや・・・」
「わかりました。その気になったら望月にそう言ってください」
ただひと言のいらえに、わたくしに背を向けて・・・美貴さんは室内に戻られてしまいました。

初雪 56

「・・・もう、よろしいでしょう」
男性の方達に見られながらその前で自らの手で脱衣をする、その恥ずかしさに耐えたのです。
もう長襦袢姿でした。これで許していただけるでしょう。
「祥子さん・・・それが最後の一枚ですか?」
足元の着物は、望月さんの手で片付けられていました。
「ええ・・・」
身を覆うものはこの長襦袢とあとは腰だけに巻かれた湯文字だけ。
「もう一枚身に付けているはずですね」
山崎さんの声も冷静なだけ残酷でした。
「僕達は最後の1枚になるまでと言ったはずです。足袋は数に入れないでいてあげましょう。さぁ、祥子さん」 
「そんなこと・・できないわ」
あと一本伊達締めを解くと、深紅の湯文字だけの姿になってしまうのです。
「こんな上品なストリップは初めてですよ。さあ続きを見せてください」
「いやぁぁ・・・」
石塚さんの口から出た<ストリップ>という淫媚な言葉に、わたくしは改めて男性の方達の視線の意味を思い知らされて・・・その場に蹲ってしまったのです。
「ご自分で出来ないのですか?」
もう・・・これ以上はできません。
「許して、おねがいお部屋にいかせてください」
「祥子さん!」
美貴さんの声はビジネスのような冷徹な色合いを帯びていました。
「お望みの姿になってまいります。どうか・・・おねがい」
「祥子さんのお願いは先ほど聞きました。僕たちは貴女が淫らな姿になってゆく過程を楽しみたい、と言っているんです」
「ゆるし・て・・」
「望月!」
美貴さんの声に、脇に控えていた望月さんがわたくしに近づきました。

「祥子様・・・」
胸元を覆っていた両手を掴むとわたくしを引き立てます。
「やめて・・・」
先ほどわたくしから取り上げた帯揚げを巻き付けるのです。
彼が頭上から何かを引き下ろしました。それは・・・赤い縄でした。
「ぃやぁ・・」
帯揚げの上から手首を縛めると・・・くぃと引き上げるのです。
いつこんなものを仕掛けられたのでしょう。ロフトになっている部分の太い手すりに向かって、わたくしの身体は吊り上げられてゆきました。

腕を覆っていた袖は肩へとずり落ち・・・一度はだけられた胸元は白い乳房の裾野を覗かせていたのです。唯一慎ましく閉じられた裾の下の足元は、足袋の脚を軽くつま先立たせるほどになっていました。
3人の男性はソファーをまわりわたくしの側にいらしたのです。

「ぁうっ・・・」
石塚さんの右手が襟元に差し入れられ、吊られ・引き上げられた左の乳房を握りしめたのです。
「素直に言うことを聞かないからです」
美貴さんの手が襦袢の上からわたくしの腰を撫でてゆきます。
「はあん・・」
山崎さんの指は襦袢の上から乳首を探り当て・・・くりっ・・と摘むのです。
「望月にならその伊達締めを解かせるんですか?」
美貴さんが腰のあわいに指を食い込ませる様に、尻肉を嬲りながら意地悪くわたくしの耳元につぶやきます。
「そうなんですか?」
山崎さんの指先が・・・責めの度合いを強めてゆきます。
「・・ちが・・ぃまぁ・す・・んぁ・・」
石塚さんの手も・・・
「妬けるな。本当にそうなんですか? 祥子さん」 
「・・ちがう・・わ・・」
「身体に聞けばわかることです。祥子さんのこの感じやすい・敏感な身体にね」 
「あぁっ・・」
パァン・・・答えることのできないわたくしの腰に、絹の上から美貴さんのスパンキングが飛んだのです。

「祥子さんがお望みだ。望月、長襦袢を脱がせて差し上げなさい」
乳首を摘む山崎さんの手も、襦袢の中に差し込まれていた石塚さんの手も抜かれます。
そして遠巻きに・・・わたくしの姿を見つめるのです。
「祥子様 失礼します」
「やめて・・・」 
きしっ・・・伊達締めの絹の音が響き・・・締め付けられていた腰がふわっと・・緩みました。
カチッ・・・リビングの灯りが煌煌と輝きます。
「いやぁ・・・」
吊られ覆い隠すことのできない身体は、Gカップの乳房をたわわに揺らした上半身と・・・深紅の絹で覆われた腰を・・淡青の額縁の中で晒していたのです。
左の乳房はついさきほどまでの石塚さんの手戯で、薄く桜色に色づいているのです。
「こんな姿も祥子さんだと雅に見えますね」
「はぁうっ」
覆うもののない乳房の先を、すっと山崎さんの指が撫でてゆきます。
「この姿のままで犯してしまいたいくらいですね」
「おねがい・・ほどいて・・・」
もう一度あれほどに深く達させられてしまったばかりなのです。この不安定な姿勢のままで犯されるなんて耐えられません。

「祥子さん、僕たちの望みの姿になってくださると先ほど言ってくれましたね」
正面に回った美貴さんがわたくしを見つめて口にしました。
「・・・ええ」
これ以上・・どんな姿を晒せというの。
「ありがとうごさいます。それではここを剃らせていただきます」
美貴さんの手が置かれたのは・・・湯文字に隠れたわたくしの茂みの上でした。
「えっ・・・」
なにを仰るのでしょう。
「聞こえませんでしたか?祥子さんの漆黒の茂みをきれいに無くしてあげます、と言っているのです」
「だめ・・だめですっ」
Sだと仰った長谷川様でさえなさらなかったことを・・・この方達はわたくしに強請るのです。
「花びら餅のような祥子さんを味合わせてくださいとお願いしたはずです」
石塚さんが畳み掛ける様に責めるのです。
「そんな・・・だめ・・・」
真っ白な肌に薄く桃色の餡が透けるはなびら餅という言葉を・・・わたくしの花びらを包む丘のことを想って仰っていらしたなんて。
「綺麗に剃ってあげますよ。それにひと月ほどで元に戻ります」
「いや・・ゆるして」
「いままで剃ったことくらいあるんでしょう?」
石塚さんの口元に好色な笑みが浮かびます。
「ありません。そんなこと」
嗜みとして整えることがあっても・・大人の身体になってから一度も失ったことなどない翳りなのです。それを男性の手で剃られてしまうなんて・・・できない。
「いつも綺麗に整えてあるから、そういうことも経験があるかと思いましたが。意外ですね。祥子さんの生まれた時のような姿を見たがる男は他にもいたでしょう」
「祥子さんは熟した身体なのに結構うぶなんですよ。憶えていませんか、初めてご一緒した時まだアナルバージンだったんですから」
「いゃぁ・・・そんなこと・・おっしゃらないで」 
「無理矢理は僕たちの趣味じゃないんです。祥子さんに楽しめなんて言いません。でも今までに無い経験をさせてあげますよ。どうか、はいと言って下さい。祥子さん」
耳朶をなぞる指が、山崎さんの声をわたくしの身体にしみ込ませようとするかのようです。
「だめです・・・」
吊られたままで首を横に振ったのです。

初雪 55

自由になった縄痕の残る手で・・・胸元を掻き合わせ・裾の乱れをざっと直しました。
「ここでよろしいのですか?」
ソファーから快感でまだふらつく脚で立ち上がり、わたくしは帯締めに手をかけたのです。
「いえ、ソファーの向こうに行ってください。そう、その先です」
石塚さんが指定されたのは、キッチンカウンターをダイニングテーブルとは反対に進んだところ、玄関へと続く空間でした。
「ストップ。さぁそこでその着物を脱いでみせてください、祥子さん。最後の1枚になるまで。わかりましたね」
先ほどまでの吹き抜けの空間ではなく・・・3mほどの高さの天井が設けられている場所でした。暖炉の灯りも・・・落とされたリビングの照明も届かない場所。薄暗がりの場所を指定することが、この方達なりの優しさなのだと思いました。

「動かないでください」
それでも恥ずかしくて4人の男性の方達に背を向けようとした時です。山崎さんの厳しい声が飛んだのです。
「その場から動かないで。僕たちを見つめながら帯を解くんです」
「・・・わかりました」
こんなに恥ずかしい姿を見せるというのに・・僅かな逃げ場さえ、与えてはくださいませんでした。身体の向きを変えることはせず、でもとても男性の方達に視線を投げることなど出来ず・・・目の前のソファーの背を見つめて帯締めに手を掛けた時です。
パッ・・・わたくしの真上と左右の足元に灯りが付いたのです。
「・・いやっ・・」
まだ僅かに乱れている胸元と・・・羞恥を堪えている表情を揺れる袂で隠しました。
「約束ですよ、祥子さん。そこで着替えるんです。さぁ続けて」
美貴さんの声が冷徹にわたくしに次の行為を促すのです。
「おねがい。灯りを消してください」 
「だめです。祥子さん、さぁ」
美貴さんだけではありませんでした。山崎さんも石塚さんも、そして一歩控えて立っている望月さんの視線さえわたくしの哀願を許してはくださらなかったのです。

わたくしはまばゆい光に囲まれて・・・改めて深緑の帯締めに手を掛けました。
きゅっ・・・ 望月さんの手で締められた絹の組紐は、ほどく時も同じきしみを上げたのです。
しゅっ・・・ぱっさっ・・・ 帯締めを引き抜くと背中のお太鼓が落ちてゆきます。
手にした帯締めをどこに置こうかと視線を上げた先には、望月さんがいらしたのです。
「祥子様」
黙って差し出された手に4つに畳んだ帯締めを差し出しました。
次は帯揚げです。柔らかく結ばれて帯に挟み込まれていたものを引き出します。
ぱたっ・・・ 金で描かれた松葉が、わたくしの手のひらに広がり鈍く灯りを照り返した時には・・・帯枕が足元に落ちたのです。華やかに装うために・・・高く大きな枕が選ばれていました。
「どうぞそのまま」
かがみ込み足元の枕を拾い上げようとしたわたくしを望月さんが制止します。帯枕を拾い上げた彼に、帯揚げを託したのです。
しゅっ・・しゅるっ・・・ 雪輪に南天の織り出された西陣の袋帯は持ち重みがありました。背できつく引かれていた結び目を両手を後にまわして・・・ほどいて行きます。
「・・・ごくっ」
男性の方達は、どなたもひと言も発しないのです。クラシックが低く流れる中で、帯の解ける音に混じってどなたかが唾液を飲み込む音が聞こえました。
ばさ・・ばさ・・ 重みのある見事な帯が、わたくしの足元に錦の蛇のように・・落ちてゆきます。
その輪から一足だけ抜け出して帯板を拾い帯を軽くまとめると、わたくしは手に持ったのです。
「もう・・・よろしいですか?」
ここまでなら・・・男性の目の前でも耐えられます。
「祥子様。お預かりいたします」
一歩近づき望月さんは、わたくしの手の中の帯を取り上げたのです。
「まだです。せっかくお似合いのその着物に恥ずかしいシミをつけたいんですか?」
美貴さんの声は、楽しみを中断された不快ささえ滲ませていたのです。

きしっ・・・ わたくしは無言で真珠色の伊達締めに手を掛けました。
絹で織られた上質な伊達締めをほどくと、整えられていた襟が開き・・・長襦袢に覆われた胸元がその隙間から覗きます。
ほんの少しだけ見えていた、襦袢の掛け襟の銀の雪輪の刺繍が存在感を増すのです。
「ほぉぅ・・・」
石塚さんのため息に、伊達締めを畳む手を止めてしまいそうになります。
くつろげられた胸元からは・・・薫きしめられた微かな香と、絹に閉じ込められていたわたくしの肌の香りが立ち上っていました。
さきほどの石塚さんの声の原因はきっとこの女の香りだったのでしょう。
気づかれなければいのにと願っておりました。 
でも・・圧倒的な濃度のある香りは、ソファーの向こうの男性達にまでたどり着いてしまっていたのです。

「続けてください」
美貴さんの声は冷静なままです。そして望月さんはその声に促される様に、わたくしの手から真珠色に光る伊達締めを取り上げたのです。
次は・・・腰紐です。
白い腰紐に手をかけて、思い切るように解いてゆきます。躊躇する様さえ・・・彼らを楽しませるだけだからです。
しゅるっ・・・ぱさっ・・・ 腰紐を引くと・・・赤い椿の着物は打ち掛けの様に前を開き・・・一段と艶やかにわたくしを彩ります。
「・・ぃや・・」
恥ずかしさに背を向けてしまったわたくしを、なぜかどなたも咎め立てなさいませんでした。
先を促すような・・・無言の視線が、ほつれ髪がかかる首筋に突き刺さるようでした。
さらぁっ・・ 両肩から着物を滑らせるように落としました。
襟が背を滑り・・長襦袢の腰を通り・・・後に垂らした袖を抜けて・・・床に堆く降り積もる雪のように落ちていったのです。

「こちらを向いてください。祥子さん」
美貴さんの声に・・胸元を押さえながら振り向きました。
上質な絹で作られた・・・まるでもう一枚の着物のような長襦袢です。
淡青の地には流水紋が地柄として織り込まれ、白侘助と艶やかな緑の葉が描かれているのです。
下衣でありながら上品な長襦袢姿だからこそ、わたくしは自らの手でここまでの姿になれたのです。
腰の線も・・・胸元まで、抑える絹が薄くなるほどに艶かしいラインが露になっているのです。それも一度はだけられてしまった胸元は・・・Gカップの丸みを絹がそのままに淫らにあらわしていたのです。

初雪 54

「ふふ また溢れさせて。せっかくの着物をダメにしないように僕が飲んであげていたのに。いけない人ですね、祥子さんは」 
絶頂を迎えた身体は・・・今夜はまだ何一つ受け入れていない蜜壷から、とろりと薄白い蜜を湧き出させたのです。
美貴さんは濃鼠の大島の袂から出したハンカチを・・・新しい蜜に濡れ光る花びらに押し当てるようにして拭ったのです。
「・・・はぁあぁぁぁ・・・」 
縛められているからではなくて・・・わたくしは動くことも考えることも出来なくなっていました。
絶頂で緊張の極みを迎えた両脚は、いまはぐったりと力なく赤い縄を食い込ませていただけだったのです。

「解かせていただいてよろしいですか」 
背後からの声・・・望月さんです。
「ああ 頼むよ」
美貴さんが答えてわたくしの太ももの狭間からハンカチを取り上げられたのと・・両脚を引き上げていた縄のテンションが落ちたのはほとんど同時でした。
下ろされる両脚を支え・降ろし、膝から縄を解いてくださったのは石塚さんと美貴さんでした。
背を反らす様に引き上げられていた腕を止めていた縄尻が解かれた時には、山崎さんが冷たいおしぼりでわたくしの額を拭っていてくださったのです。
「ありがとうございます」
ゆっくりと開けた瞳に移った山崎さんに、無意識のうちに微笑みかけていました。

「随分深く・・・逝ってしまったみたいですね」
「いやぁ・・・はずかしい・・・」
額に当てられていたおしぼりは、ソファーの背でほつれた幾筋かの黒髪を載せた首筋を拭っていました。
「自分でいたします。お願い・・この手を解いて」
わたくしの手首はまだ縛められたままでした。はだけられた着物を掻き合わせて・・・かりそめの身繕いをしたくても・・・それすらできません。

「祥子さん。そろそろお着物を脱がれたほうがいいかもしれませんね」
わたくしの脚の縄を解き・・・圧迫されていた膝裏を丁寧にマッサージしてくださっていた美貴さんが、わたくしの右隣に腰掛けたのです。
「せっかくの着物を台無しにしそうだしね」
「おっしゃらないで・・・」
もう片方の脚を受け持ってくださっていた石塚さんは、横顔でそう言いながら暖炉に数本の薪を投げ込みます。
このままこの方達との時間を続けるには、わたくしは反応しすぎる濡れやすい身体だったのです。この高価な友禅をだめにしかねないほどに・・・これまでの行為でも溢れさせていたことはわかっていました。
わたくしの身体がそれほどに淫らに過ぎるということを・・・秘めておきたいその事実を改めてこの方達は言葉で突きつけられたのです。
「着替えてまいります。おねがいです。この手を解いてください」
「どこに行くつもりですか?祥子さん」
美貴さんが・・・不思議そうにおっしゃいます。
「先ほど着替えをした部屋へ。すぐに戻ってまいります。」
どなたも何もおっしゃって下さいません。わたくし1人にするのがそんなに不安なのでしょうか。
「この別荘から外には1人でなんて出られませんわ。今夜は皆さんと過ごします。だからおねがいです、身支度をしにいかせて」
わたくしの哀願が聞こえているはずなのに、美貴さんは眉一つ動かさずに言い放ったのです。
「身支度はしていただきます。でも僕たちの前で、ここでその着物を脱いでみせてください」

「・・いやっ・・」
男性の方達の前で着替えをするなんて・・そんなはしたないことまでさせようと言うのでしょうか。
お支度は秘かに男性の眼に触れないところでするものだと、わたくしは決めておりました。女としての最低限の嗜みであり美学ですらあります。
ですから、いままで・・・そう望月さんに箱根で許した外には・・・身繕いを男性の目の前でしたことなどなかったのです。
「ご自分でなさってくださるなら、その手の縄をすぐにも解きましょう」 
わたくしはまだ裾を乱され胸をはだけられたままでした。
この方達の前で帯を解くくらいでしたら出来るかもしれない・・・とにかく淫らに乱れたこの姿のままでいたくなくて、わたくしは美貴さんの提案を飲んだのです。
「仰る通りにいたします お願いほどいて・・・」
そう言って差し出したわたくしの手首の縄を、望月さんは丁寧に解いてくださいました。

初雪 53

「ゆるし・て・・ぇぇ・・はぁぁ・・おねがい・・ほどい・・て・・」
真珠をむき出しにされ美貴さんの唇に吸い上げられる強烈な刺激に耐えかねて・・・わたくしはもう一度望月さんを見上げました。
彼の前で他の男性に嬲られる姿を・・・他の男性によって上げさせられる喘ぎを・・・出来るだけ聞かせたくはなかったのです。
望月さんを見上げる睫毛には涙がひかり、声はどれだけ堪えてもわななく赤い唇からは・・・苦悶よりも淫らな色合いを深めて漏れ出していたのだと思います。

眉をひそめてわたくしを見下ろす望月さんがの眼差しに宿っていたのは・・・なんだったのでしょう。
苦悩・欲望・・・それとも軽蔑?
「お許しください」
望月さんはあおのけたわたくしの頤を捕らえると、顔を重ね哀願の言葉を紡ぐはずの舌に・・・はしたない声を溢れさせる唇に・・・貪るような口づけをはじめたのです。
「ん・・ぅくぁぅ・・ん・ぁ・・・」
やめて・・・という言葉は、彼の喉奥に飲み込まれ舌の動きは彼の口腔を愛撫する動きに変わってゆくのです。
昨日から唇しか交わしていない望月さんとの性交のような口づけは、彼の満たされない欲望の深さをわたくしに突きつけているように思えたのです。
主の眼を盗んでのものではない・・・彼だけのものにはなれないシチュエーションでの熱い口戯に・・・わたくしは次第に理性を薄れさせ、我を忘れていったのです。

「望月のキスはそんなにいいんですか?祥子さんの蜜が飲み切れないくらい溢れてきますよ」
ちゅく・・ちゅく・・・ と唇を放した場所に指を這わせながら、美貴さんはわたくしの羞恥をなおも煽ります。
「んん・・ぃぁ・・ぅう・・ん」 
ちがうの・・・ 美貴さんの言葉責めに抗う言葉さえ、望月さんに飲み込まれてしまいます。一瞬でも離したら2度と重ねることが出来ないとでも言う様に触れ続ける二人の唇の端から、抗いの言葉も喘ぎのように漏れ出ただけでした。
美貴さん・山崎さん・石塚さんの唇は、感じやすいわたくしの淫らな身体を容赦なく追いつめてゆくのです。
送り込まれるストレートな快感に、ぴく・・ぴくっん・・と身の内を駆け抜ける快感が引き起こす痙攣は、その間隔を明らかに縮めていったのです。
「ふふ いいんですね、祥子さん。こんなに身体を震わせて」
左の乳房を責める山崎さんが、すべすべの指に先端をはさみ・揉み込む様にしながら唇を奪われているわたくしの耳元に囁くのです。
「ぅっ・くぅ・・あぁぁ・・はぁん」
どれほど唇を塞がれても・・淫らな喘ぎは後から後から溢れてしまいます。
滑らかな山崎さんの手が、わたくしのGカップの白い乳房を握りしめるのです。指の間から・・・白い柔肉を絞り出すかのように。
そして、一層突き出した堅い先端を前歯で軽く挟みしごくように・・・愛撫するのです。
根元に歯が当てられると同時に、唾液をたっぷりと載せた舌が生き物のように山崎さんの口内に含まれたわたくしの敏感な分身をなめまわすのです。

「んん・ん・ぅう・・ぃぃぁ・・ぇぇぇ」
昨晩から、いいえ朝から何度も何度も絶頂を味合わされた身体は、堪え性をなくしておりました。
一度も声をお出しにならない石塚さんは・・・痛みと感じるぎりぎりの刺激と甘やかな舌先を駆使して、ひたむきにわたくしを愛撫し続けていました。
胎内を除く全ての粘膜を、豪奢な着物を纏ったまま縄で縛められ、同時に複数の男性の繊細な口唇の粘膜で嬲られ続ける快感は、わたくしをまたもや・・・はしたない頂へと押し上げはじめていたのです。
「こんなに身体をひくひくとさせて。もう逝きそうなんですね。逝きなさい!祥子さん あなたの逝き顔を晒すんです!!」
山崎さんが耳元でそれだけを囁くと白い乳房に即座に顔を伏せ・・・感じやすい左の乳首をしたたかに噛み扱くのです。
「ぁぁ・・んあぁ・・ん・・いく・・ぅぅぅぅぅ」
ぴく・・ぴくん・・ぴくぅ・・ 淫らに身体をひくつかせて、最後の瞬間に全ての唇から解放されたわたくしは、4人の男性に見下ろされながらM字開脚に縛められたままで・・・逝き果ててしまったのです。

初雪 52

「困った人だ、素直に言うことを聞かないなんて。仕方ないですね、望月」
この方達は、わたくしの正面に立ったまま動きません。
代わりに、わたくしの前に赤い縄を持った望月さんがいらしたのです。
「失礼いたします」 
後の男性達の眼から隠す様にわたくしの正面に膝をつくと、わたくしの膝を彼の手の厚みの分だけ開いたのです。 
「やぁ・・」
二つ折りにした縄を、右の膝に巻き緩みを加えて留め付けます。
同じ様に左の膝も・・・。
身体の両脇に左右の膝を縛った縄のそれぞれの端を置いて、望月さんは立ち上がったのです。
それだけ・・・?
立ち上がる彼を見上げ、彼に開けられたほんの少しの膝のゆるみを・・・わたくしはまたぴったりと付けたのです。
「もう一度言います。祥子さん、ご自分で脚を開いてください」
「おねがい・・ゆるして・・縄を解いて」
脅されるように縄で括られても・・・自分から脚を開くなんて・・・できません。
「ご自分では出来ないんですね。仕方ないな。望月、手伝って差し上げなさい。」
「はい」
わたくしの左右に置かれた縄を望月さんが手にすると、先ほど以上の力でソファーの背に向かってぐぅぅぅっと引かれたのです。
「きゃぁ・・あぁぁぁぁ・・・やめ・・てぇぇ」
膝を左右に割られ引き上げられて・・わたくしの脚ははしたなくM字に開かれてしまったのです。
「祥子様、危ないですから暴れないでください」
ソファーの背から望月さんの声が聞こえました。
その声はやがてソファーの脚元に移動し、わたくしを羞恥にまみれさせる為だけに縄尻を手首の縄と同じように固定してしまったのでした。
 
「こんな姿・・いやです。お願い元にもどして・・」
膝に縄を掛けられても、その場でこの方達に脚を左右に開かせられるだけだと思っていたのです。
なのに・・・
わたくしの両膝は、括られて袖口から露になった二の腕の近くまで・・・白足袋のつま先が、ようやくソファーの革の座面に触れる程に引き上げられてしまいました。膝の上で上品に割られていた着物の裾は・・・百花繚乱という言葉のままに乱れ腰のまわりに絹の波を作り出していました。
「祥子さんのアナルまでくっきり見えますよ」
美貴さんの視線は・・・せり出さされた腰の奥の姫菊の蕾を探り当てておりました。
「いやぁ・・ゆるして」
そんな奥まで晒されているのです。わたくしのはしたない部分は全て・・・赤く燃える暖炉の火に照らし出されてしまいました。
「祥子さんの魅力が一望だね」
わたくしは、いままで決してこんなはしたない姿態を晒したことなぞありません。こんな姿・・・耐えられません。
「おねがい・・解いて・・・」
背後に立つ望月さんを見上げるようにして、哀願の言葉を重ねたのです。

「祥子さん、お願いする相手が違いますよ」
「あぁうぅっ・・・」
美貴さんの声がすぐ近くに聞こえたことに気づいた時には・・・わたくしの乳房と花びらは3人の男性にねぶられていたのです。
くちゅ・・ ぺちょ・・ ちゅく・・・。
「はぁうっ・・・」
わたくしの右のソファーには石塚さんが、左のソファーには山崎さんが片膝を突き上体をかがめて左右の乳房を口嬲りしていました。
「あぁぁ・・あっくぅ・・」
M字に割られ縄で引き上げられた脚の狭間には美貴さんが跪き・・・花びらの蜜をすすり・・・敏感な真珠を舐め上げるのです。
「だ・めぇぇ・・あぁああ・・」
舌で一層しこり立てられた乳首を石塚さんが甘噛みし、山崎さんは敏感になった先端を舌先で嬲ります。
「あっあぁぁぁ・・ん・・はぁうぅ」 
女性のもっとも敏感なポイントを・・・それもとても弱いGカップの乳房を左右同時に。加えて淫楽の芯である真珠と花びらまでを責められているのです。

どれだけ・・淫らな喘ぎ声を上げても、三人の男性はどなたも責めの手を弱めようとなさってはくださいませんでした。