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初雪 55

自由になった縄痕の残る手で・・・胸元を掻き合わせ・裾の乱れをざっと直しました。
「ここでよろしいのですか?」
ソファーから快感でまだふらつく脚で立ち上がり、わたくしは帯締めに手をかけたのです。
「いえ、ソファーの向こうに行ってください。そう、その先です」
石塚さんが指定されたのは、キッチンカウンターをダイニングテーブルとは反対に進んだところ、玄関へと続く空間でした。
「ストップ。さぁそこでその着物を脱いでみせてください、祥子さん。最後の1枚になるまで。わかりましたね」
先ほどまでの吹き抜けの空間ではなく・・・3mほどの高さの天井が設けられている場所でした。暖炉の灯りも・・・落とされたリビングの照明も届かない場所。薄暗がりの場所を指定することが、この方達なりの優しさなのだと思いました。

「動かないでください」
それでも恥ずかしくて4人の男性の方達に背を向けようとした時です。山崎さんの厳しい声が飛んだのです。
「その場から動かないで。僕たちを見つめながら帯を解くんです」
「・・・わかりました」
こんなに恥ずかしい姿を見せるというのに・・僅かな逃げ場さえ、与えてはくださいませんでした。身体の向きを変えることはせず、でもとても男性の方達に視線を投げることなど出来ず・・・目の前のソファーの背を見つめて帯締めに手を掛けた時です。
パッ・・・わたくしの真上と左右の足元に灯りが付いたのです。
「・・いやっ・・」
まだ僅かに乱れている胸元と・・・羞恥を堪えている表情を揺れる袂で隠しました。
「約束ですよ、祥子さん。そこで着替えるんです。さぁ続けて」
美貴さんの声が冷徹にわたくしに次の行為を促すのです。
「おねがい。灯りを消してください」 
「だめです。祥子さん、さぁ」
美貴さんだけではありませんでした。山崎さんも石塚さんも、そして一歩控えて立っている望月さんの視線さえわたくしの哀願を許してはくださらなかったのです。

わたくしはまばゆい光に囲まれて・・・改めて深緑の帯締めに手を掛けました。
きゅっ・・・ 望月さんの手で締められた絹の組紐は、ほどく時も同じきしみを上げたのです。
しゅっ・・・ぱっさっ・・・ 帯締めを引き抜くと背中のお太鼓が落ちてゆきます。
手にした帯締めをどこに置こうかと視線を上げた先には、望月さんがいらしたのです。
「祥子様」
黙って差し出された手に4つに畳んだ帯締めを差し出しました。
次は帯揚げです。柔らかく結ばれて帯に挟み込まれていたものを引き出します。
ぱたっ・・・ 金で描かれた松葉が、わたくしの手のひらに広がり鈍く灯りを照り返した時には・・・帯枕が足元に落ちたのです。華やかに装うために・・・高く大きな枕が選ばれていました。
「どうぞそのまま」
かがみ込み足元の枕を拾い上げようとしたわたくしを望月さんが制止します。帯枕を拾い上げた彼に、帯揚げを託したのです。
しゅっ・・しゅるっ・・・ 雪輪に南天の織り出された西陣の袋帯は持ち重みがありました。背できつく引かれていた結び目を両手を後にまわして・・・ほどいて行きます。
「・・・ごくっ」
男性の方達は、どなたもひと言も発しないのです。クラシックが低く流れる中で、帯の解ける音に混じってどなたかが唾液を飲み込む音が聞こえました。
ばさ・・ばさ・・ 重みのある見事な帯が、わたくしの足元に錦の蛇のように・・落ちてゆきます。
その輪から一足だけ抜け出して帯板を拾い帯を軽くまとめると、わたくしは手に持ったのです。
「もう・・・よろしいですか?」
ここまでなら・・・男性の目の前でも耐えられます。
「祥子様。お預かりいたします」
一歩近づき望月さんは、わたくしの手の中の帯を取り上げたのです。
「まだです。せっかくお似合いのその着物に恥ずかしいシミをつけたいんですか?」
美貴さんの声は、楽しみを中断された不快ささえ滲ませていたのです。

きしっ・・・ わたくしは無言で真珠色の伊達締めに手を掛けました。
絹で織られた上質な伊達締めをほどくと、整えられていた襟が開き・・・長襦袢に覆われた胸元がその隙間から覗きます。
ほんの少しだけ見えていた、襦袢の掛け襟の銀の雪輪の刺繍が存在感を増すのです。
「ほぉぅ・・・」
石塚さんのため息に、伊達締めを畳む手を止めてしまいそうになります。
くつろげられた胸元からは・・・薫きしめられた微かな香と、絹に閉じ込められていたわたくしの肌の香りが立ち上っていました。
さきほどの石塚さんの声の原因はきっとこの女の香りだったのでしょう。
気づかれなければいのにと願っておりました。 
でも・・圧倒的な濃度のある香りは、ソファーの向こうの男性達にまでたどり着いてしまっていたのです。

「続けてください」
美貴さんの声は冷静なままです。そして望月さんはその声に促される様に、わたくしの手から真珠色に光る伊達締めを取り上げたのです。
次は・・・腰紐です。
白い腰紐に手をかけて、思い切るように解いてゆきます。躊躇する様さえ・・・彼らを楽しませるだけだからです。
しゅるっ・・・ぱさっ・・・ 腰紐を引くと・・・赤い椿の着物は打ち掛けの様に前を開き・・・一段と艶やかにわたくしを彩ります。
「・・ぃや・・」
恥ずかしさに背を向けてしまったわたくしを、なぜかどなたも咎め立てなさいませんでした。
先を促すような・・・無言の視線が、ほつれ髪がかかる首筋に突き刺さるようでした。
さらぁっ・・ 両肩から着物を滑らせるように落としました。
襟が背を滑り・・長襦袢の腰を通り・・・後に垂らした袖を抜けて・・・床に堆く降り積もる雪のように落ちていったのです。

「こちらを向いてください。祥子さん」
美貴さんの声に・・胸元を押さえながら振り向きました。
上質な絹で作られた・・・まるでもう一枚の着物のような長襦袢です。
淡青の地には流水紋が地柄として織り込まれ、白侘助と艶やかな緑の葉が描かれているのです。
下衣でありながら上品な長襦袢姿だからこそ、わたくしは自らの手でここまでの姿になれたのです。
腰の線も・・・胸元まで、抑える絹が薄くなるほどに艶かしいラインが露になっているのです。それも一度はだけられてしまった胸元は・・・Gカップの丸みを絹がそのままに淫らにあらわしていたのです。
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コメント
コメントありがとうございますw
さきほどはコメントありがとうございますw
今帰って来たもので・・・(お仕事です)

石塚さんイイ感じですw (私の中では楽しい人)
着物のシチュエーションはやっぱりムラムラして来ます・・・

女性が日本人だからかな? (艶)

2006/05/06 12:01| URL | よしちょ  [Edit]
はじめまして
はじめまして、祥子さん。
コメントありがとうございます。

よしちょさんのblogで実は貴女の存在に気付いていましたが、
コメントを残していいものかどうか迷ううち、今日になりました。

最近はエロくなくてせつない言葉しかないblogですが、また
懲りずに遊びにきてください。

PS:リンク張らせてもらってもいいですか?

2006/05/06 13:51| URL | eromania  [Edit]
こんにちは。
祥子さんもお休みなのですね。
コメント有難うございました。
でも、後二日・・・来週は仕事です。

脱がされるより、曝されながら自ら脱ぐ方が、何倍も恥ずかしいのでしょう。どうしようもない祥子さんへの望月さんの労りが伝わります。

丁寧な描写が、場の情景と雰囲気を伝えてくれています。
デッサンがきちんと出来ているためでしょう。しっかりしたデッサンの上に、和装に対する祥子さんの造詣の深さが、細部を仕上げ色付けをしているようです。
肌襦袢は着けていなかったですよね。躰に添った長襦袢が、裸身以上の艶めかしさを醸し出しています。

どこで許されるのでしょうか。

2006/05/06 14:51| URL | masterblue  [Edit]
室内にいると・・・
汗ばむほどの暖かさを感じます。
なので窓を開け放ってみたら・・・すっと心地よい風が。
この季節の心地よさですわね。

よしちょ様
お仕事おつかれさまでございました。
和服は、やはり非日常のものになっているせいかもしれませんね。
外国人の方でもあの幾重にも重ねられた絹の下のマーベラスな世界に
惹かれる方も多い様です。
石塚さんは、なかなかの好漢なのですよ♪ 素敵な方です。

eromania様
お越し下さってありがとうございます。
お気づきいただいてたなんて光栄です。

リンクの件了解いたしました。
ただ、相互リンクは少しお待ちいただけますでしょうか。
わがままを申しまして・・・申し訳ありません。
これからもよろしくお願い致します。

masterblue様
このお時間にmasterblue様からのコメントをいただくと
お休みなさっているのだなぁとほっといたします。
わたくしはこれからもう一つのお仕事に出掛けます。
                                      (それがなにかは秘密です。)
おっしゃる通り、男性の見ている前で衣服を脱ぐことは
とても恥ずかしいものです。
この方達がただ衣服を取り去って身体を重ねるだけで許して下さるなら・・・
わたくしも もっと気が楽でいられましたでしょう。
昨晩のレストラン・今日の車の中以上のことを強いられるのは解っているのです。
masterblue様もご存知の通り、
オペラピンクの夜も、箱根での一夜も・・・
夜が白むまで許してはいただけなかったのですから。

2006/05/06 15:43| URL | 祥子  [Edit]
ご来店とコメントありがとうございます。
燐と張り詰めた緊迫感を感じますね。
う~ん。圧倒されました。
僕のCaf'eでよかったら、また来てくださいね。


2006/05/06 21:38| URL | Ken  [Edit]
Ken様
いらっしゃいませ。ありがとうございます。
お戻りになったのですね。
Ken様の素敵なCafeにもまた立ち寄らせていただきます。
どうぞ、お時間のある時にはこちらにもまたお出でくださいませ。

2006/05/07 14:04| URL | 祥子  [Edit]
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