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蛍火 9

「でも、タオルもありませんし、こんなに濡れていたら畳をだめにしてしまいますわ。」
この敷地内にある以上、ホテルの施設なのです。なんの許可もないまま建物を利用することに、わたくしは抵抗を憶えたのです。

わたくしはハンカチで彼のジャケットの肩を拭うために、田口さんに寄り添い・・・こうお返事したのです。
「このまましばらく雨宿りしまし・ょ・・」
ガラガラガッシャ・・・ン・・ガラッシャン・・・・ 
「きゃっ・・・」
強い光と耳を聾するような音が同時に・・そして立て続けに襲ったのです。隣に立つ田口さんに、わたくしは思わず縋り付いてしまいました。
「大丈夫ですよ、祥子さん。」
わたくしを強く抱きしめた田口さんは耳元で・・・やさしい声を掛けてくださいました。ただし・・・左手は、レースのフレアスカートに包まれた腰に這わせながら。
「ごめんなさい、わたくしったら・・・」
ガラガラガッシャ・・・ン・・ 
「きゃ・・」
不用意に田口さんに預けてしまった身体を引き離そうとしたとき、先ほどよりひと際大きな雷が・・・三重塔の近くに落ちたのです。
二人の周囲に控えめとはいえあった照明が、ふっと・・・一斉に消えました。
「やっ・・・」
都心の、安全な、ホテル内の庭園にいるのです。
なにも怖がる必要などないのに、それでもわたくしは闇に包まれることに恐怖心を憶えたのです。我が身を引きはがそうとしていた田口さんの胸に、ふたたび縋り付いてしまいました。
 
「大丈夫です。ホテルの本館は停電していませんから。庭の電気系統がショートしただけでしょう。雨が小降りになれば直に修復されます。それに、ほら・・・」
田口さんが指差された先の地面に、それこそほんとうにとびとびにですが非常用の明かりが・・・まるで蛍火のように薄くぽぉっと点いたのです。
「ごめんなさい、あんなに酷い雷。びっくりしてしまって・・・」
まだ雷の音は去っていませんでした。
雷鳴は特有のオゾンの匂いを激しい雨に乗せて地上にまき散らしてゆきます。漆黒の空に稲光が走り、数秒後には大きな雷鳴がいたします。
その間隔は少し開きはしたものの、まだ充分に大きなものでした。
雨は、一層強く降り続いています。
ホテルを出た時のあのまとわりつくような湿度は、この雨の予兆だったのでしょう。
「ほんとうに、ごめんなさい。」 
「祥子さん、そちらに行ったら濡れますよ。」
身体を離そうとしたわたくしの腰の動きを、田口さんの腕は許してはくださいませんでした。
がっしりと抱かれたわたくしの身体は、身動きもままならないほど彼の身体に密着していたのです。
「おねがい・・・」
「食事をしている時からずっと我慢してたんです。さっき腕を組んで歩いた時に触れた祥子さんのバストの感触で、年甲斐もなく発情してしまいました。」
「やぁぁっ・・・・」
田口さんの左手は、一旦手離したわたくしのフレアスカートを再びたくし上げ初めていたのです。
 
「どうせ誰も来ませんから、ここででもいいですよ。雨に閉じ込められた野外でこんな風に身体を密着したまま祥子さんを嬲るのも一興です。」
右手はわたくしの肩に・・・傾げた首はわたくしの右耳を舐るかのような至近距離で・・・淫らな提案を口にするのです。
「だめっ・・・」
バタバタと叩き付けるような雨の音が、わたくしの抗いの言葉を打ち消してゆくようです。
「ふふ、今夜もガーターなんですね。それなら余計ここででも充分ですよ。あぁ、あの夜と同じTバックだ。仕事関係の集まりの時でさえ、こんな扇情的なランジェリーを身につけるのですか、祥子さんは。」
「ちがう・・の・・・あぁぁっ・・・」
清純なほんのりとピンクがかったパールのランジェリーセットは、今日の慎ましやかな装いのために選んだものです。パンティのカットは大胆なものだったけれど・・・ほんの僅かでも淫らなことを思い浮かべもしなかったからです。

フレアをたっぷりと取ったレースのスカートは、田口さんの手の侵入を容易に許してしまったのです。
すっぽりとスカートの中に入り込んだ田口さんの手は、ガーターベルトとTバックの狭間で露になっているヒップを、上質な食材の鮮度をたしかめるかのように・・・撫で回すのです。
落ちてくる雨同士がぶつかるあまりの激しさに・・・霧状になった水滴がわたくしの太ももにも・・・スカートをたくし上げられたむき出しの腰にも・・・まるで好色な男性の視線のようにまとわりつきます。
 
「あの時も、窓外に淫らな姿を晒されただけで蜜を滴らせていましたね。祥子さんは露出好きなのかな。」
雨音に消されることもないほどに、耳元に近づけられた田口さんの唇が、思わぬことを囁くのです。
あの時は・・・ホテルの26階でした。周囲にほとんど同じ高さの建物のない・・・メインダイニングの窓にわたくしを括ったのはこの方なのです。
「誰も来ないとはいっても、こんなとこで下半身を晒して感じてるんですか?」
「いやぁ・・・ちがうわ・・・」
田口さんの淫らな手の動きに・・・スコールのような雨に包まれた夜の屋外での行為にピクンと身を震わせ・身悶えしてしまった微かな動きまで・・知られてしまったのでしょうか。
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