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夢のかよひ路 46

灯りの中では・・・太ももの狭間の茂みも両胸の鴇色の先端も透かしてしまう・・・ガーゼと絽で作られた特製の長襦袢だけがわたくしに残されたのです。
「さぁ、先にお風呂場へ行ってください。」
望月さんはわたくしの足下に跪いて下駄を片方ずつ脱がせると、足を・・・自らが吹いた潮でぬれそぼった足の裏を車のシートに敷いていたタオルの端で拭ってくださったのです。
「すぐに、僕も行きます。先に暖まっていてください。」
わたくしは、小走りに浴室へと向かいました。
本当は、望月さんに『ありがとう』と言わなくてはならないのに・・・その時のわたくしには・・・言えませんでした。

指示された廊下の突き当たりにある磨りガラスの引き戸を開けると、そこは脱衣所になっておりました。わたくしは、上半分が鏡になった脱衣場で自分の顔を見て・・・どれほど望月さんにこのドライブで責め立てられたのかを実感いたしました。
真夏であるにもかかわらず、わたくしの肌は白く透き通るほどになっておりました。眼の下にはうっすらと青い陰が落ちて・・・今夜わたくしを襲った淫楽の深さを物語っていたのです。
品川のマンションを出る時には、可愛く結い上げられていた髪は、リボンがほどけかかり幾筋も髪はほつれておりました。このまま、お湯に浸かる訳にはまいりません。
縛られ続けて少し怠さの残る腕を上げ、まず髪をほどきました。止められていたピンを抜き、飾られていたリボンを引くと手櫛で整えてあらためて髪を三つ編みにいたしました。そして、その髪が湯に浸ることのないようにもう一度2本のピンで髪を上に止めたのです。
続いて長襦袢の腰に巻き付いた伊達締めを解きました。
望月さんは、やがてここにいらっしゃるでしょう。
その彼に乱れたままのわたくしを見せたくありません。
それに、彼はわたくしが共に入浴することを許した数少ない男性の1人なのです。ご一緒するのなら、出来るだけ彼が来る前に身体を清めてから・・・お迎えしようと思いました。
簡単に脱いだ襦袢をたたみました。腰元がひどく汚れていなかったことだけがわたくしをほっとさせたのです。乱れ箱に身に着けていれたものを入れると、用意されていた肌触りの良いタオルを手に浴室に向かいました。

引き戸の向こうは、半露天の檜風呂になっておりました。浴槽の高さに巡らされた壁は上部が開いておりました。
庇を兼ねた斜めの屋根の向こうからは、掛け流しの温泉の湯の音よりも大きな海の音が聞こえます。
入ってすぐの右手の壁際に用意されていた2つの洗い場で、わたくしは身体を・・・それもはしたなく潮を吹いて汚してしまった下半身を流しました。
幾度も繰り返す掛け湯は、床板の檜の間を抜けてゆきます。二重構造になった床は、その下に防水加工された下水道が用意されているのでしょう。

「ぁつっ・・・」
ずっと玩具と縄に嬲られ続けていた下半身は、少し熱い湯温にも反応してしまいます。
腕にも腰にも・・・軽くですが縄痕がまだ残っておりました。
敏感な身体の様子はわたくしにこのままボディソープを使うことを躊躇わせたのです。
湯を含ませた柔らかいタオルで優しく身体を拭っていったのです。

手を差し入れた浴槽の湯は、少し温めになっていました。
掛け流しとはいえ、この季節です。自然に温くなるわけもなく・・・きっと望月さんが調節してくださっているのでしょう。
深夜なのです。近くには家らしきものが見当たらないとは言え、身体を入れるにつれ流れ落ちる湯の音が後ろめたくもありました。
自らの立てる湯音が収まった頃、改めて樹々の緑の向こうに広がる黒々とした闇から聞こえる波の音がわたくしの心を奪いました。
早朝に向かう前の、真夏とはいえ少しだけひんやりとした風が流れる海の音。
浴槽のへりに頭を持たせかけて、わたくしは潮騒に聞き入っていたのです。

ガラ・ガラ・・・
「祥子さん、湯加減はいかがですか?」
望月さんは、タオルを腰に巻いていらっしゃいました。
「気持ちいいのね、ここ。」
「気に入ってくれましたか。」
「ええ、とっても。」
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コメント
 一緒にお風呂に入るのを許した相手。
多分、男の人には分からないだろうなぁ。
今や、そういう事にこだわる女性も減ってしまったし・・・。


2006/11/14 11:43| URL | さやか  [Edit]
さやか様
そうですね。最近の男性に『お風呂に一緒はだ・め・よ♪』ってお伝えするととても不思議そうな顔をなさいます。
それだけ沢山の女性が、男性と共に・・・なのでしょうね。
身を清める姿は、たとえ髪を洗うだけでも、見られたくないと思うのは古い女の価値観なのかもしれませんね。

2006/11/14 17:43| URL | 祥子  [Edit]
新しい古いではなく、ちゃんと羞恥心を持って
いるか否かではないのですか。

そしてそれを相手にきちんと伝える。

奥ゆかしさというのも死語になりつつありますが、
必要なことだと思います。

2006/11/14 21:55| URL | eromania  [Edit]
eromania様
そういう奥ゆかしさを不要なものとして退けた・・・男性もいらっしゃるということです。
オープンでさばさばと明るく、恥ずかしがらずに僕に観せてご覧 さぁ・・・。
そうおっしゃる方の存在が、女性を変えてしまったのかもしれないのですよ。

2006/11/15 09:46| URL | 祥子  [Edit]
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