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夢のかよひ路 47

洗い場で身体を流した彼は、浴槽へ歩み寄る時にはもうタオルを外しておりました。
記憶にあるベッドで見上げた彼の身体よりも、この半年の間に望月さんは一層逞しくなっていたのです。
「ご一緒してもいいですか?」
「ええ」
わたくしは腰を半分ずらしました。彼が隣に並べるように・・・。
なのに・・・
「こちらにいらしてください。」
広く開いた闇に向かって湯船に浸かった望月さんは、わたくしの手を引いてご自身の脚の間にすっぽりと抱きかかえたのです。
180cmを越える身長の彼の手脚は長く、お湯から出ているわたくしの肩を冷やさぬようにその腕をゆったりと添わせるのでした。
「祥子さん。」
「あん・・」
はむ・・・ 望月さんの唇がわたくしの右の耳を甘噛みしたのです。
「怒ってますか?」
「ん・・・ちょっと。」
本当は、怒ってなどおりませんでした。
今夜は彼にわたくしの全てを委ねたのです。望月さんがわたくしをどう扱おうと、それは彼の心のままだったのですから。
ここに来るまで、わたくしは羞恥に晒され続け・快感に溺れるほどに浸され続けてはおりました。
が、一度も・・・心に沿わないような苦痛を与えられることはありませんでした。いたずらにわたくしの姿を他者に晒すこともなく、ずっと望月さんお1人で堪能されていただけなのですから。

それでも・・・潮を吹くまで責め立てられるとは思ってもいませんでした。
どんなに縄で乱れさせられていたとはいえ、外出のための着物を纏ったままで、望月さんの目の前で・・・。
望月さんが玩具をわたくしに示された時から・・・恐れていたことではありました。でも、実際にそれがわたくしの身体に起きたのは、仲畑さんと過ごしたあの時一度きりだったからです。
それを・・・今夜、素敵な年下の男性の目の前で再現してしまったのです。わたくしはあまりに恥ずかしすぎるこの現象の全ての後始末までさせてしまった彼に・・・もう、怒った風を装うしかありませんでした。
「だって、二人きりのときにはわたくしを括らないっておっしゃったのに。」
「ははは・・・そうでしたね。」
湯で温められた望月さんの大きな手が、わたくしの頬を包みました。
「石塚様に心を奪われている祥子さんにやきもちを妬いてたんです。」
「石塚さんに?」
「そう。」
わたくしには、望月さんが何をおっしゃっているのかが解りませんでした。
確かに今夜、わたくしは石塚さんに客船の特別室専用デッキで・・・東京湾大華火大会の間中・・・ガーターストッキングだけの姿で愛されてまいりました。それも偶然同じパーティでお逢いした長谷川さんの存在に、石塚さんがいつになく煽り立てたせいだったのです。
穏やかだったとはいえ、船上の不安定な場所で責められ、深く、その場で頽れてしまいそうなほどに感じさせられて・・逝きました。
それでも、望月さんの姿をゲストハウスの駐車場で見かけた時から、わたくしはずっと彼とのことしか考えてはいなかったのですから。
「竹上建設の会長と社長にお逢いになりましたか?」
望月さんは、優しく問いかけます。
「ええ、パーティで紹介していただいたわ。」
「やっぱり。きっと、あのお二人も祥子さんのことを気に入られたことでしょう。」
「ふふ、社交辞令にそんなふうにおっしゃってはくださったけれどどうかしらね。望月さんも、ご存知なの?石塚さんのお父様とお兄様。」
「はい。美貴と一緒にお逢いしました。そうでしたか・・・やはり石塚さんは本気なのですね。それならお父様の会社の催しだと言っても、祥子さんと二人きりになるための場所を確保することなんてそう難しくはなかったはずです。」
はむ・・・ 望月さんはもう一度、今度は耳朶を甘噛みしました。
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コメント
心の通じ合った、安心できる相手からの甘い責めも..また、心が疼きますよね。
ゆったりと..心が熱くなってくるようです..
これからの二人の甘い時間に..


2006/11/15 09:53| URL | melto  [Edit]
もぉ~~~この時間の更新だから・・・
こんな時間から、エッチな気分になっちゃうじゃないのぉ~!

2006/11/15 10:56| URL | かなみ  [Edit]
一転俄にかき曇り・・・と形容したくなるような空模様です。
今朝ほどのあの青空はどこにいってしまったのでしょう?

melto様
かき抱かれ、そこだけ微風になぶられて少し冷たくなった耳元をあむあむされて・・・
とてものぼせてしまいそうな浴室シーンです。
でも、こういうの・・・好きなんです。ちょっと恥ずかしいのですが。

かなみ様
申し訳ございません。
でも、今日一日はトップ記事ですから夕方まで我慢なさっても同じに読んでいただけるんですよ。
えっ・・・我慢できないですか?

2006/11/15 13:52| URL | 祥子  [Edit]
一人で堪能する…男冥利につきる表現。

世の中や男がもし女性を変えたのなら、
今も変わらず昔気質の女性を探し出して
心密かに愛することにしましょう(笑)。

2006/11/15 22:24| URL | eromania  [Edit]
eromania様
eromania様のブログを見せていただいたら
そんなに昔気質の女性がお好みだとは思いませんでしたわ。
だって・・・とても今風のお綺麗な女性がお好きみたいですもの(笑)
ちがうかしら?

2006/11/15 23:13| URL | 祥子  [Edit]
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