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梅雨の季節に

「桔梗って秋の七草だとおもったが」
隣に立つ大柄な男性は不思議そうに首をかしげる

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「そうですよね わたくしもそう思って何度も空振りをしました」
秋はともかく、夏の蓮のころにはまだ綺麗に違いない
そう思って刺すような日差しの中
照り返しに目眩をおぼえながら妙心寺にうかがったこともあった
二ヶ月近く早いこの時期
桔梗の紫は瑞々しく美しい

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「意外と、そんな風に勝手に思い込んでいることが多いのかもな」
昨夜、珍しくわたくしを祇園のお茶屋に伴った
石塚さんがぽつりとつぶやく
彼の贔屓の芸妓さんのお召し物も紗の桔梗柄だった

「お兄はんが女づれとはめずらしおすな」
笑い声とからかう口調だったけれど
彼女の眼は真剣に見えた

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「ふふふ 宜しくおねがいします」
お座敷でその挑発に乗るような野暮はなし
お店だしをしたばかりだという舞妓さんに
お酌をしていただきながら楽しいひとときを過ごした

白砂が流水の様に配されたこの庭は
かつて紫式部が源氏物語を書いた館だという
光源氏のようにあでやかな女性に囲まれた石塚さんは
それなのにちょっと居心地が悪そうに見えた

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「祥子さんと二人きりの方が何倍もいいな」
「罰当たりなこと言わはったらあきまへんえ」
付け焼き刃の京言葉にどきっとしているのがわかる

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祇園のあと、まっすぐに戻った町家の奥の間で
ふたりきりの時間を石塚さんのおもうがまま過ごしたせいで
腰もお胸も重くだるい
「あんなにしはったのに・・・いけず」
どなたもいらっしゃらないことを確認して
わたくしの腰をきつく掴む

今夜もきっと 眠らせて もらえない
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